「ココナラ内のユーザコミュニティ文化ができてきた」−−出品数3万を超えたココナラが目指す次なる展開とは

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500円からのワンコインマーケットプレイスの「ココナラ」が、サービス出品数3万件を突破した記念に、インフォグラフィックスを掲載した。出品されているサービス数は3万件ながら、月間取引数は約17600件とユーザ同士のアクティブな取引が多い。

注目なのは、月商で65万円以上稼ぐユーザがいるなど、生活にとって欠かせないツールにもなっているという点だ。ココナラ上の取引流通額は、非公開ながら、2013年の終わりから現代にかけて、月次で約2桁成長を続けているという。さらに、500円以上の有料設定も一部のユーザは可能となっており、現在のココナラの平均購入金額数も、1000円を超えているという。

「出品のユーザ数も約51%が女性。さらにいえば、出品も購入も女性の多くはスマホ経由ですね。スマホだけで気軽に出品する傾向がここ最近顕著になっています」(ココナラ代表取締役社長の南氏)

確実に数字を伸ばしているココナラだが、今のところ広報やマーケティングにはほとんど力をいれておらず、ユーザ数の伸びの多くが口コミなどのソーシャルネットワーク経由。集客に力をいれるよりも、ココナラ内のコミュニティの醸成や出品者や購入者とのコミュニケーションに力をいれるといった、ユーザカスタマーサポートに注力しているという。

「今は、リテンションにフォーカスしています。やはり、知らない他人にお金を払って何かを相談するというのは、思っている以上にハードルが高い。相手をしているのは人間だからこそ、ココナラだったらなにか気軽に相談できるかも、というある種の文化と呼べるようなものを醸成することが大切だと思っています」(南氏)

現在のココナラにおけるKPIも、ユーザ数などではなく、継続率だという。ここでいう継続率とは、一度購入したユーザが、再度購入する率だ。ココナラでは、一度購入したユーザが半年後に購入する率は25%。さらに、半年後だけでなく、一年後、一年半後も継続率は変わらないという。つまり、それだけユーザの生活のなかにおいて純粋想起が図られているといえる。

「あらゆる相談のゲートウェイにココナラはなりたいと考えています。困ったら友達に聞くのと同じように、何か困ったらココナラで聞く、ということが生活の中に溶けんでいることが理想。出品者も、低額や無料ながら、誰かの役に立ちたいという気持ちでものすごく詳細な返信をしてくれるユーザも多い。買い物という感覚よりも、相談する、ということがもっと日常的に起きるような場にしていくつもりです」(南氏)

主婦や一般の人のちょっとした困ったことに応えるココナラ。必ずしもリテラシーが高いとは言えない一般の人たちだらこそ、低額でハードルを下げた窓口によって、マスの小さな需要に応えていく。多くのクラウドソーシングやCtoCで多く見られる、バーティカルでニッチな分野ではなく、横断的な場をもとにシェアを広げている。オンラインだけとパーソナルなつながりが見えるコミュニティは、数字だけでは計れない価値がそこにはある。

次なる展開として、マネタイズや広報、マーケティングに力を入れつつ、トランザクションモデルだけではないサブスクリプションや広告モデルも導入する予定だと南氏は語る。ココナラユーザコミュニティの状況をもとに、仮説検証を踏まえ、新しい展開を見せていくという。

以下、ココナラのインフォグラフィックスを掲載しておく。

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