中国のオンライン料理注文サービスMeican(美餐)が2200万米ドルを調達、中国国内の展開を加速

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Meican-Pic
地域ごとに料理を探せるオンライン料理注文サービスの出現により、中国では人々の食事がますます便利になり、レストランメニューへのアクセスがしやすくなってきている。iMediaのリサーチによると、2014年上半期、中国のインターネットユーザの約20.1%がオンライン料理注文サービスを利用したという。この市場は成長著しいため、ベンチャーキャピタルは定期的に投資を行っている。

中国のオンライン料理注文サイトMeican(美餐)は、1億4000万人民元(2256万米ドル)のシリーズC資金調達ラウンドを完了した。これはレビューサービスとして現地を代表する企業であるDianping(大衆点評)が主導したもので、出資には他にKPCB、Nokia Growth Partners、Trust Bridge Partnersが参加した。Meicanは昨年、ラウンドBで資金調達を受けていた

ライバルのEle.meやDaojiaが個人客にフォーカスしているのに対して、Meicanは、従業員に食事を提供する企業をターゲットにしている。また、Meicanのサイトでは、ユーザは自分の場所やお気に入りのレストランを登録して、自分用にカスタマイズされたホームページを作ることが可能だ。Meicanは現在、北京、上海、広州、深圳、成都でサービスを展開しており、近い将来30都市に拡大する予定だ。

このラウンドを主導したDianpingはEle.meも支援している。Ele.meも人気のオンライン料理注文プラットフォームで、低価格志向の顧客にしっかりとした基盤があるが、高価格帯市場への拡大も図っている。この提携により、両社はユーザおよび購買データを共有し、それぞれの料理注文サービスを統合することができる。同様に、今回の投資によりDianpingはさらなるデータ資源にアクセス可能で、企業向け料理注文サービスへの拡大が容易になるだろう。

報道によると、DianpingはO2O現地ライフスタイルプラットフォームへの転換を推し進めるべく、Xiaomi(小米)、Tencent(騰訊)、Temasek Holdings、Wanda Group(万達)から8億5000万米ドルの出資を受けた。同社はケータリングサービス関連企業のいくつかにも出資している。例えばレストランやホテル向けにCRMソリューションを提供するHima Software(食為天)、料理注文サービスのDZB(大嘴巴)Wi-FiソリューションのWiWide(邁外迪)、経営資源プランニングサービスのShanglong Technology(商龍科技)などだ。

オンライン料理注文サービス市場は利益が見込めるとして、国内の大手テック企業も動きを見せている。中国のeコマース大手JDはDaojia.com(58到家)へ5000万米ドルのシリーズDラウンドを主導した。昨年シリーズBで2000万米ドルの資金を調達したEtaoshi(易淘食)は大手企業からはまだ戦略的投資を受けていないが、Baidu(百度)、Qihoo 360(奇虎360)、Alibaba(阿里巴巴)、Meituan(美団)といった企業とパートナーシップを結んでいる。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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