
イタリアのミラノでは、2015年5月1日から10月31日までの6ヶ月間、「Feeding the Planet, Energy for Life(地球に食料を、生命にエネルギーを)」をテーマに、148の国・地域・国際機関が参加する「EXPO Milano 2015(2015年ミラノ国際博覧会)」が開催され、世界から2000万人を超える来場が見込まれています。
中でも、食にまつわるスタートアップコミュニティを盛り上げる試みとして注目されているのが、アメリカ館(USA Pavilion 2015)の起業支援プログラム「Feeding the Accelerator(フィーディング・ザ・アクセラレーター)」です。

Feeding the Acceleratorは、公募を通じて、食とテクノロジーのイノベーションに取り組むスタートアップ企業を8〜12社選出。
このプログラムは、オンラインとリアルの場を組み合わせた構成が特徴で、2015年7月から2ヶ月間、オンラインによるメンタリングやレクチャーを実施した後、2015年9月には、参加企業の主要メンバーをミラノに招き、世界中からEXPO 2015に訪れる投資家や学識経験者、デザイナー、シェフ、アーティストらとのコラボレーションやネットワーキングを行う流れとなっています。
Feeding the Acceleratorの公募がスタートした2015年3月28日には、第一次審査を兼ねて、ミラノの国際カンファレンス「Seeds & Chips」で、ピッチ・コンペティションを実施。
米国、イタリア、イスラエルなど8カ国からスタートアップ企業17社が、2分間のプレゼンテーションで競い合いました。健康的な食生活をサポートするスマートフォンアプリ「Um.ai」と食料廃棄量をデータで可視化する「MintScraps」が優秀プロジェクトとして表彰されています。

Feeding the Acceleratorは、1990年代のインターネット黎明期から世界の起業文化を牽引してきた米国らしい取り組み。シリコンバレーを中心に、世界のスタートアップ拠点としての役割を果たしてきた経験と実績を活用し、 EXPO2015がテーマとして掲げる“Feeding the Planet(地球に食料を供給する)”を将来にわたってどのように実現していくのか、今後の動向に注目したいと思います。
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