音楽レーベルがSpotifyの無制限無料ストリーミングの機能縮小を要求

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Image Credit: Spotify
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テイラー・スウィフトが動けば、誰もが右へ倣う。

昨年秋の最新アルバム発表時、Taylor SwiftはSpotifyのような音楽ストリーミングサービスをシャットアウトした。今週に入り、大手レーベルはようやく重い腰を上げようという気になったようだ(編集部注:原文掲載3月22日)。

金曜日にユニバーサルミュージックがファイナンシャル・タイムズ紙に次のように語ったところによると、Spotifyに無料版で提供している機能を縮小するよう求めているという。ユニバーサルミュージックはより厳しい制限を課すことにより、有料リスナーが増えることを望んでいる。

ユニバーサルミュージックの2014年のストリーミング収益が75%上昇した背景にSpotifyがあったと先月ビルボードの報告があったばかりなので、こういった動きはむしろ当然だろう。

現在Spotifyはパソコン向けに無制限のオンデマンドストリーミングサービスを提供しているが、モバイル端末に関してはPandoraのようなランダムなサービスに限定している。有料リスナー(何を隠そう私もだが)は広告を見なくて済むし、高品質ストリーミングやオフラインアクセスを楽しむことができる。

しかし、ユニバーサルミュージックの最新コメントによれば、大手音楽レーベル3社(そう、今は3社しかない)はいずれも有料サービスと「フリーミアム」サービスの差別化が不十分であると考えている。

業界関係者はローリングストーン誌に語っている

有料リスナーを一層増やす必要があります。つまり、無料サービスの範囲を限定的にしなければなりません。高品質のサウンド、独占アルバムの提供で有料サービスをより一層魅力的な内容にしたり、無料で聴ける音楽を限定的にして、無料版の魅力を下げることなどが考えられます。

Spotifyは、充実した無料サービスはユーザーを有料会員に導く唯一の方法であると言い続けてきた。2013年のカンファレンスでSpotifyが新しい無制限モバイルサービスを発表した際、CEOの Daniel Ek 氏は次のように語っている。

スマートフォン史上最高の無料音楽体験を提供します。楽しめば楽しむほど、有料版に申し込む可能性が高まります。

実店舗での売上とダウンロードによる売上が下がる中、音楽業界はSpotifyの無料サービスの提供に圧力をかけざるを得ない。RIAA(全米レコード協会)の発表によれば、アメリカだけでもすべてのプラットフォームで770万人の有料会員が存在し、レーベルの収益は8億米ドルに上るという。さらに、広告つきのストリーミング収益は2億9500万米ドルになる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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