YCのサム・アルトマン氏「おまいら毎月お金使いすぎ」とスタートアップに警鐘を鳴らす

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Fire Dancer by David Stanley, on Flickr

<ピックアップ>Startups are blowing $1 million+ per month and it’s getting ‘frightening,’ warns Silicon Valley investor Sam Altman

北米のバブル考察はそのスタートアップをベンチマークしている国内企業にとっても重要な参考情報になりますね。

「Uberの評価額が410億ドルなのでウチのサービスは…」と真面目な資料を作成したとして、実は参考にしてる企業の数年後の爆発的な成長と収益は実は夢物語でした!というバブル評価だった場合、必要以上に割り引いて考える必要があるからです。まあ、もちろんそんな単一指標だけで評価額は出ませんが、株価比較は重要な方法なので仕方ありません。

サム・アルトマン氏は言わずと知れたY Combinatorの二代目、スタートアップの聖地に鎮座する守護神のバトンを受け取った方ですが、彼が最近しばしばメディアにてバブル、特にスタートアップに対してお金を節約しなさい的なメッセージを送っている姿を見かけるようになりました。何かの予兆でしょうか。

BIのこの記事でも丁寧にインタビューに答えていくつか気になるコメントを残していましたので少しご紹介いたしましょう。

“I still feel, as I’ve said for the past couple of years, that valuations are high, but they seem reasonable for a zero interest-rate environment,” Altman said. “But I think there are more companies burning $1 million a month than there were one year or two years ago.”
ここ数年も言ってた通り、やっぱり評価額は高すぎる。ゼロ金利の環境では割安かもしれないけど、でも1、2年前に比べて1カ月に100万ドルを溶かしてしまう企業の数は増えてるように思うんだ。

資金の使いすぎについて、これはYCのスタートアップに繰り返し彼が送っているメッセージにこんなものがあります。

Treat every round of financing like it’s your last.
そのラウンドの調達資金が最後だと思え m9

これって国内スタートアップの方でも同じですね。よく資本政策のシミュレーションでシードからラウンドA、B、Cとエクセルで作成している事例とか目にしますけど、あんな綺麗に数字が合うことって本当にあるのでしょうか。いつか資本政策の予定と実際を比較したインタビューはやってみたいです。(NDAあるので出れる方いるはずないですが)

もう一つ。スタートアップの「投資」資金の使い方について。

“It’s OK if you want to spend money to be aggressive for growth or speed,” Altman says. “The thing that is not OK is if the plans change or environment changes, you should be able to reach profitability on the money you have. What is OK is to spend money for productivity. What is not OK is just to light money on fire.”
積極的にグロースさせることや速度を上げるために資金を使うのは問題ないんだ。けれど良くないのは、もし計画や環境が変わった時でも黒字化できるように資金を使うべきであって、資金は生産性に使うべきであり、明かりを灯すために金を火にくべちゃダメなんだ。

この火にくべる行為というのはどういうことになるのでしょうか。アルトマン氏はやっちゃダメな資金の使い方を二つ挙げてます。

  • 大規模かつ高額な給料のエンジニアチームを組成し、結果、生産性を下げる
  • 獲得価値がよく分からない顧客を取りに浪費する

そしてこれをやってしまったFabが残念な事例として挙げられております。

一時は900万ドルの評価をつけたファッション雑貨コマースのFabでしたが、マーケティングと顧客獲得に資金を使い過ぎ、さらにその獲得した顧客が定着することもなくあえなく失速。

最終戦では追加の調達で300万ドルのラウンドに挑戦したようですが、こういう使い方でしたから半分も集まらず、結果としてレイオフと家具の注文販売というモデルへのピボットで、最後はPCH Innovationsに約3000万ドルで買収された、という顛末になっております。

アルトマン氏はこのFabを「無駄遣いスタートアップ」と評価すると共に、投資した側にも責任があるといいます。

“If you’re a founder, you shouldn’t want that,” he says. “If a company is profitable, the founder is in control. If it’s not, investors are in control.”
創業者ならこういうのは望まないだろうけど、もし企業が利益体質であれば、創業者の支配下にある。もしそうでないのであれば、投資家の管理下にあるんだ。

BIの記事ではSnapchatやUberの投資家、Bill Gurley氏やセコイアのMike Moritz氏らが「ユニコーン(10億ドル評価)」スタートアップの幾つかは立ち行かなくなると予想してるんですが、Fabの例があるので恐らく同じような状況(評価は高いが利益がついてきてない、バーンが高い)を聞いているのでしょうね。

またバブル考察については定期的にピックアップしてまいります。

via Business Insider

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