東京を拠点とするインターネット・サービス企業である BEENOS(東証:3328)は今日、インドの価格比較サイト Buyhatke.com に出資したと発表した。インドの IT 大手 Infosys の共同創業者 Kris Gopalakrishnan 氏らと共同出資で、合計出資額は100万ドルに上る。
Buyhatke は2013年に、創業者の Gaurav Dahake 氏らがインド工科大学在籍中に設立したスタートアップで、現在、300以上の Eコマースサイトから3,000万以上の商品データを分析し、価格情報をユーザに提供している。過去の価格動向をもとにしたベストな買い時タイミングの提案機能、安くなったタイミングでのアラート機能、購入時のリアルタイムクーポン検索機能なども提供している。特に昨年、Xiaomi(小米)や OnePlusOne(一加一)がインドでスマートフォンを発売した際、各 Eコマースサイト上の価格動向を的確に分析したことが消費者に高く評価され、インドで Buhatke の名前を一躍有名にした。
現在、Buyhatke のチームメンバーは、インド工科大学出身者で、Amazon や Samsung、大手 Eコマースサイトの Flipkart での勤務経験がある15人で構成されており、今回の調達を受けて、年内に50人規模にまで拡充するとしている。
BEENOS は、2013年1月にマーケットプレイス ShopClues への出資を皮切りに、決済サービスの CitrusPay などインドの Eコマース市場への投資を加速している。BEENOS の創業者で、昨年11月に同社の CEO を辞任した佐藤輝英氏は、以前のパネル・ディスカッションで「Eコマースの king はマーケットプレース、queen は決済事業者、prince はアフィリエイトや価格比較サイト」と語っており、彼は直接経営には関与していないものの、一連のインド・スタートアップに対する BEENOS の出資がこの流れに沿ったものであることは間違いない。また、佐藤氏自身もインドのスタートアップへのエンジェル投資を行っている。
最近では、日本のリブライト・パートナーズも専用のファンドを組成するなど、インドの消費者向けインターネット・サービスを提供するスタートアップへの投資が活況を呈し始めている。
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