

オンラインに氾濫するさまざまな情報の中から、自分にとって関連性の高いものを自ら見つけ出す能力が問われるこの時代。中でも、特に困難や不安が伴うのが健康・医療関連の情報ではないでしょうか。5月12日に新たに登場したのが、リンクアンドコミュニケーションが開発した健康キュレーションアプリ「HEALTH NUDGE(ヘルス・ナッジ)」です。
専門家が健康・医療関連のニュースを解説
ウェブサイト、またAndroidとiOSアプリとして提供されるHEALTH NUDGEは、厳選した健康・医療分野のニュースや情報に対して、各分野の専門家が解説・コメントして紹介するサービス。解説する専門家は、医師・看護師・保険師・薬剤師・栄養管理士など医学博士や公衆衛生学修士の学位を有するエキスパートです。
運営会社で2002年設立されたリンクアンドコミュニケーションは、管理栄養士 約6,000人以上のネットワークを活かしてクリニックに対する遠隔栄養指導サービスを提供してきました。また、その中で蓄積されたデータをもとに「糖質.jp」や「アレルギーラボ」「糖質COUNTER」といった各種Webサービスも展開しています。
「健康や医療にまつわる情報は間違いなく増えていますが、中にまだ研究段階のものなども含まれます。全体像が把握できていれば比較もできますが、そうではない方も多い。一般の方が情報に振り回されることなく、より健康になるためのソリューションとしてHEALTH NUDGEのリリースに至りました」(リンクアンドコミュニケーション代表の渡辺 敏成さん)
情報精査に役立つ専門家による「いいね!」
健康や医療情報を紹介するアプリというと、今年1月末にリリースされたFiNCの「WellnessPost」がありますが、こちらはどちらかというとフィットネスなどの業界人が対象。HEALTH NUDGEは、健康や医療に関心のある一般読者を見据えているため、そもそもターゲットからして異なるのだと言います。
将来的には自動化する予定ですが、現在は各種健康・医療関連のサイトの記事を人力で選りすぐっています。よく読まれているものを中心に、世の中で話題の情報に一通り目を通すことができるようなサービスを目指しています。表示される内容は、記事に対するいいね!や専門家のフォローなどで、個々のユーザーに向けてカスタマイズされます。
HEALTH NUDGEでは、キュレートした記事へのいいね!は、一般読者がつけたものと専門家の先生がつけたものが別々に表示される仕組み。そのため、単純に読み物として一般読者が面白がって読んでいる物と専門家が評価しているものとして判断することができます。また、記事に対する専門家のコメントに対してもいいね!ができるようになっており、ここに関しては将来的には読者が特定の先生に解説をリクエストするような機能も検討しています。
まずは半年以内に10万ダウンロード
サービス上で活動する専門家の数は今は20人ほどですが、来月辺りにも倍増する予定です。専門家に対する若干のインセンティブはあるものの、HEALTH NUDGEのコンセプトへの共感や、専門家を対象とした勉強会の開催やセルフプロモーションの側面を有意義に感じての参加が多いとのこと。
「専門家の先生たちとは、オフラインの勉強会などを今後どんどん開催していく予定です。情報交換もそうですし、記事に対するコメントをどう書けばより一般の読者の方に伝わりやすいのかといった工夫を共有したりしてサービス改善に共に取り組んでいます」
共にHEALTH NUDGEを作り込んでいく上で、専門家からはキュレートされた元記事に関連記事を加えたい、話題の治療などについてまとめ記事を書きたいといった声も上がっており、順次、新機能として追加していくことを検討しています。また、今年の夏にはオリジナル記事も掲載する予定も。
「少しずつ専門家と一般の人とのあいだの距離を縮めていきたいと考えています。今後は、有料セミナーや有料記事の配信などを検討しています。半年以内には10万ダウンロードを突破するべく、今後もサービス改善に取り組んでいきます」
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