The Oculus Riftの仮想現実ヘッドセットはまだ出荷されていないが、アダルト・エンターテインメントの企業らが開発中だと言ってる「大人のおもちゃ」は、仮想現実でのポルノ体験をもっといいものにするかもしれない。

大人のおもちゃメーカーのLovenseとVirtual Real Pornは本日、仮想現実ポルノビデオに「手触りの感覚」を提供することを目的とした提携を発表した。この大人のおもちゃはOculus RiftやSamsung Gear VRなどのVRヘッドセットで動くポルノアプリと連動することになる。

私たちGamesBeatのライター、Jeff Grubbが昨年の6月にリポートしている通り、ポルノはいつでも新たなテクノロジープラットフォーム上で拡大する最初のものになりえる。仮想現実はその新しいプラットフォームの中でも最も期待されていたものになるというのだ。

2014年5月、私たちはSugarDVDという自称「ポルノ界のNetflix」を紹介したが、これは既にインタラクティブなアダルト体験を実現するためにモーションキャプチャ・スタジオで制作されていた。まだ仮想現実ポルノをこの分野で実現しているものはごく少ない。

基本的にこのおもちゃは手触り的な反応と没入型の体験を与えてくれる、と同社はいう。このおもちゃにはPCやスマートフォンと連動するBluetoothのワイヤレスドングルが備わっている。仮想現実ポルノのムービープレーヤーがデバイスを認識し、このおもちゃが自動的に出演者の動きと同期する仕組みになっている。

「男性のおもちゃ」は女性出演者の速度に合わせて（空気圧ポンプを使用して）収縮し、出演者の体が「ぶつかる」度に振動するようになっている。女性のおもちゃの「頭」は男性出演者の動きにあわせて回転し、やはり出演者の体がぶつかる度にあそこを刺激する部分が振動する。

「これはあまり予期いていなかった提携でしたが、Lovenseにとっては前向きなものになると信じております」と語るのは創業者のDan Liu氏。

「私たちは性に関するテクノロジー製品を使うことで消費者が抱える課題を解決することにフォーカスしておりましたが、彼らが私たちと接触した際、すぐにこの可能性を感じることができました。彼らはトップクラスの仮想ポルノコンテンツ制作集団であり、私たちは同時に大人のおもちゃメーカーのリーディングカンパニーです。つまり、この提携はごく自然なものとして感じられました。私たちはそれぞれの業界のパイオニアなのです」。

このおもちゃはOculus DK1の試作品やOculus DK2、それにOculus Riftの消費者版（2016年第一四半期にリリース予定）で稼働することになりそうだ。AndroidおよびiOSに対応し、Samsung Gear VRもサポートする。

Virtual Real Pornは独自のiOSおよびAndroidアプリを開発しており、おもちゃとの連動はそれが公開される時には可能としている。Androidアプリは向こう2カ月ほどで公開される予定だ。一般市場向けの仮想現実ヘッドセットが今年年末か翌年に出荷されれば、Virtual Real Playerの大当たりは間違いない。

Virtual Real Pornは仮想現実視点でのポルノを提供しており、現在は生産を推し進める計画で、毎週一本のペースでビデオをリリースしている。同社は、180度の立体的なビューで撮影していることから仮想現実フィルムは大変高いクオリティになっていると説明している。

Lovenseが同社初となる性感のためのインタラクティブ・バイブレーターを世に送り出したのは2010年のことで、2013年には「二人で」使える大人のおもちゃを公開している。Virtual Real PornとLovenseの両社とも正式には2013年の創業となる。

Liuは英国に在住している時、当時付き合っていた中国のガールフレンドとの遠距離恋愛を経てこの会社を創業している。性的なコミュニケーションが難しく、彼は遠距離での性交渉について探求を始めた。これこそが彼がLovenseの大人のおもちゃを発案したストーリーなのだ。

その一方、Leonor Laplazaは彼女と夫がOculus Rift向けのポルノをどの企業も取り組んでいないことに気がついたことからVirtual Real Pornを創業している。彼らはテクノロジーへの取り組みや、共通の友人であるポルノ女優に助言を求めることから始めたそうだ。この夫婦チームはハネムーンの資金をこの事業に投資したのだという。

Virtual Real Pornの競合はHuccioが存在しており、Oculusはポルノに関するコメントを控えている。しかし、運営する独自の仮想現実ストアでポルノアプリを拒否していない。