Googleが世界で1億人が使う語学学習プラットフォーム「Duolingo」に投資する理由

by Emil Protalinski Emil Protalinski on 2015.6.16

duolingo_logo
クラウドソースによるテキスト翻訳ツールとして人気のDuolingoが本日、Google Capitalのリードで4,500万米ドルの調達ラウンドを完了した(編集部注:原文掲載6月10日)。企業価値は4億7千万米ドルと評価されている。以前から投資をしているUnion Square Ventures、New Enterprise AssociatesとKleiner Perkins Caufield & Byersも今回のラウンドに参加した。

これによって、同社の調達額はDuolingoがこれまでに調達した3,830万米ドルの倍を超える。2011年10月のシリーズAラウンドでは330万米ドルをUnion Square Venturedのリードにて調達。2012年9月のシリーズBラウンドではNEAのリードにて1,500万米ドルを調達。2014年2月にはシリーズCラウンドで2,000万米ドルをKleiner Perkins Caufield & Byersのリードで調達。他に注目すべき投資家としては俳優のAshton Kutcher氏と作家のTim Ferriss氏などがいる。

また、Duolingoは本日アプリのユーザーが1億人を超えたと発表した。先週このマイルストーンを達成したばかりであるとVentureBeatに伝えた。2014年1月時点ではアプリは6千万ユーザーだったので、まだ順調に伸びていることが分かる。DuolingoはGoogle PlayとAppleのApp Storeの教育カテゴリーで最もダウンロードされたアプリというだけでなく、このアプリを使って言語を学習する米国のユーザーの数が、いまや国全体の公立校の学生数を超えたということだ。

「教員の数は限られているしコストがかかります。我々はテクノロジーを活用することでパーソナライズされた教育機会をスケーラブルに提供します。」とDuolingoの共同設立者でCEOのLuis von Ahn氏は声明の中で語った。同社の今後のビジョンについて聞いたところ、同氏は以下のように語った。

「Duolingoの本来の目的は、世界中に無料で言語教育を提供することでした。」とvon Ahn氏は話す。「現在は、世界中のいかに多くの人にベストな教育を提供していくかということに注力しています。これを達成するため、知識を得られる速度を最適化し、学生さんが続けられるよう楽しめる内容にし、また、機械学習を利用してユーザー1人ひとりに合わせた学習を提供していきます。これは従来の教育では不可能でした。そして他の教育関連テクノロジーではほとんど開拓されていないと言っていいでしょう。」

DuolingoはGoogle Capitalによる投資を活用して目標達成を目指し、学校や政府の言語教育の改善を支援したいと考えていますと von Ahn氏は説明する。1月にはDuolingoは「Duolingo for Schools」をローンチした。言語学習ソフトウェアを教員が使えるようにし、学生の学習の進み具合をダッシュボードで確認できるようにした。

DuolingoはGoogle Capitalによる投資を活用して目標達成を目指し、学校や政府の言語教育の改善を支援したいと考えているとvon Ahn氏は説明する。1月にはDuolingoは「Duolingo for Schools」をローンチした。言語学習ソフトウェアを教員が使えるようにし、学生の学習の進み具合をダッシュボードで確認できるようにした。

それ以来、Duolingo for Schoolsの教員のアカウント登録数は10万人を超えた。同社プラットフォームは教科書の代わりに利用されたり、カリキュラム全体が採用されていたりする。プレゼンテーションは簡潔である。Duolingoを利用する学生はよく自習する。アプリで学習するとリアルタイムで結果がわかるし、インターフェースもゲームのようになっているからである。結果的に、教師は授業時間を質疑応答にあてることができるのだ。

Duolingoは新たな投資を活用してそのプラットフォームを「さらに使いやすく、パーソナライズされ効果的なものにしたい。プレゼンスを世界に広げるのにも役に立ちます。」と意気込む。

duolingo_spanish

しかし、疑問が残る。なぜGoogleがそんなに興味を持ったのか。同社はDuolingoをオンライン教育の未来と見ていることは明白だ。

「Duolingoのモバイルを活用した、適応性の高い、ゲーム感覚のプラットフォームは、全世界の言語学習方法を変えています。」と、Google CapitalのパートナーLaela Sturdy氏が述べている。「Duolingoの成長ぶり、ユーザー数の増加には大変驚かされました。Duolingoが教育の将来を形成していくと考え、パートナーとして参加できて非常に嬉しく思います。」

それだけに留まらない。他の教育プラットフォームと違いDuolingoは単にビデオを再生するだけだったりはしない。ビデオだけでは学生や教師は引きつけられないのである。また、他の教育プラットフォームはデータをあまり収集せず改善機会を知るすべを持たない。

Duolingoは、ユーザーから常に注目されることを必要としていて、学習者が自ら戻りたくなるようなゲーミフィケーションを活用したデザインにしている。メジャーな全てのモバイルプラットフォームでの使用が可能で、利用できる幅が広くなった。従来の教室とは違い、場所、経済力、時間的な制約を一切受けない。

何より、これはLuis von Ahn氏の作品だ。つまりDuolingoはクラウドソースで、ユーザーの全てのタップが分析され、それによって学生の学習効率が高まるようになっている。実際、Duolingoは大規模な機械学習博士チームを雇い、集めたあらゆるデータを分析し「学生ごとに洗練された教育を提供する、適応性の高い授業を制作する」と話している。

結局のところ、それがGoogle Capitalが大きな投資をした本当の理由なのだ。なお、von Ahn氏の最初のスタートアップであるreCAPTCHAは2009年にGoogleへ売却されている。

彼が再び成功することを、Google Capitalが願っているのは明らかだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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