世界のアマチュアサッカーチームの戦術理解やトレーニング効率化を目指す京都発のモーション・ロガー「Eagle Eye」

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2014年7月に京都で設立したスタートアップ「Up Performa」が提供するのが、「Eagle Eye(イーグル・アイ)」というウェアラブル端末です。ただ、この端末がターゲットとするのは一般ユーザーではなく、スポーツ選手。なかでも、サッカー選手が付けることで、選手の動きやポジショニングなどを可視化するソリューションです。

GPSと加速度センサーで選手の動きをトラッキング

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選手が腕につける「Eagle Eye」

選手の動きをトラッキングして可視化する類いの製品を「モーション・ロガー」と呼びますが、Eagle Eyeが用いるのは、GPSと加速度センサー。選手が、二の腕に46×59×13ミリの端末を付けることで、その選手のスピードやポジションなどのデータがスマホを介してサーバーに送られます。分析されたデータを用いることで、監督やチームは戦術理解やトレーニングの効率化などに役立てることができます。

「Jリーグで走行距離のトラッキングが開始されたように、これからサッカーのデータ分野が始まると考えていました。ところが、実際に色々調べてみると、世界ではそれが既に当たり前のことで、様々なデータサービスが展開されていることがわかりました。一方で、ミドルクラスのチームを対象としたサービスはまだ少なく、そこにチャンスを見出だしました」

アマチュアチームでも導入可能な安価なシステム

今回、お話を伺ったUp Performaの代表 山田修平さんによると、世界では「スポーツの定量化」を目的とした動画システムなどがいくつも存在すると言います。ただ、こうした既存システムは導入だけで1,000万円ほどかかり、別途年間100万円を超える維持費など追加費用が発生するものばかり。Eagle Eyeは、あまりにも高額な既存システムには手が出ないアマチュアチームをターゲットに定めています。

ここで言うアマチュアチームには、中学や高校のチームはもちろんのこと、EU市場のクラブチームなども含まれます。全世界には、約32万7000ものクラブチームが存在し、その18万弱をEUが占めているのだとか。対象チームが最も多いEU市場を主なターゲットに見据えています。

現時点ではまだ価格帯などは確定していないものの、本体価格は一体1万5000円ほどになる予定。それに加えて、データ分析のシステムを月額モデルで提供していくことを考えています。従来のシステムより遥かに安く導入・維持できることで、多くのアマチュアチームへの導入が期待されます。

2016年1月のCESへの出展に向けて製品化

2014年7月の創業時には山田さん一人だったチームは、現在では7名に。2015年1月に開催されたCESに出展したEagle Eyeは、経済産業省のフロンティアメイカーズ育成支援事業にも採択されています。

「製品テストで中学生のサッカーチームに協力してもらったんですが、生徒からは走っていないのがバレる、監督からは全体像が掴めて比較ができるのが良さそうといったフィードバックをもらっています。テスト導入を繰り返すことで、来年1月のCESに向けて製品の改善に取り組んでいます」

現時点ではまだプロトタイプですが、今年7月末にはクラウドファンディングのプロジェクトを開始する予定も。正式リリース時には、iOSのスマホとタブレットアプリとして提供するとのこと。来年2016年1月にはCESへの出展を計画しており、現在は欧州と米国西海岸での販売に向けて開発に取り組んでいます。