資金調達前に世界トップレベルのチームを作る方法

著者のGaurav Jain氏はFounder Collectiveのプリンシパルを務める。アーリーステージVCでケンブリッジとニューヨークに拠点を置く同社は、これまでUberやBuzzfeed、Makerbotをはじめ150の会社に投資をしてきた。Jain氏はPolarの共同設立者であり、Androidの初期のプロダクトマネジャーだった。ツイッターは@gjain

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スタートアップの設立者は会社がどのステージになってもリソースが限られているが、重要な局面で才能ある人材を増やすことができないことほど痛いものはないだろう。成功するスタートアップと残念ながら失敗に終わる者の違いは、往々にして荒削りな若い才能を育てることができるエンジニアリングのVPが存在するかどうかだったりする。または、会社の製品のルック&フィールを革新できる天才デザイナーの存在だったり、ターゲット市場に深い関係を持つアドバイザーの存在だったりする。

残念ながら、このような能力を携えたチームは簡単には手に入らない。大手企業の社員は高い給料を既にもらっているし、ディズニーワールドがありふれて見えるような福利厚生施設もある。興味あるプロジェクトを追求できる懐の深さもあるし、最高レベルの人材には何億円もの報酬が提示される。

同様に影響力あるアドバイザーの需要も高いが、そうした人材はプロジェクトを選べる側におり、普通のやり方では心を動かすことはできない。

その一方で、スタートアップにあるのはIKEAの机と口約束だけである。

それでも、トップクラスの従業員を採用することは不可能ではない。しかも、まだベンチャーキャピタルの投資を確保できていなかったとしても。ターゲットの人材がスタートアップの世界に慣れていないのであれば、アドバイザーから始めさせて、様子を見るのがよくある方法である。たいていの場合、彼らは最高のスタートアップに勤めることで自由裁量や名声、金銭的成功などが手に入ることを夢見ているが、安定収入を捨ててまでスタートアップに移る心の準備はできていないものだ。たとえ、そのスタートアップがシードファンディングを既に受けていたとしても、である。

最初のステップは、誰をチームに迎えようとしていて、それがなぜなのか良く理解することだ。アドバイザーには主に3つのタイプがある。

1. 名の通ったレガシービルダー

この人物は業界でよく知られた人物であり、会社の信用度を上げることができる。雑誌の表紙に載ったことがあったり、会社をIPOさせたことがあるような人達である。 John Carmack氏とOculusのようなレアケースを除き、この手の人物をフルタイムで雇えることはない。会社の信用度を上げてもらうか、おそらく、社外取締役をお願いすることになるだろう。

このタイプのアドバイザーは最も採用が難しいが、多くの起業家(初めての人でさえ)の成功例がある。ここで重要なのは、アドバイザーと信頼関係を築き、そして期待を高めてもらうことだ。

彼らのモチベーションを理解しよう。おそらく、お金はそれほど強い動機付けにはならないだろう。(もちろんアドバイザーの分け前は期待しているだろうが) 彼らが期待しているのは、次世代のリーダーを育て遺産を残すことだろうか。それとも、熱い会社と付き合うことで業界とのつながりを保つことだろうか。

その力学を理解したら、そのストーリーに会社がいかに適しているかを説明するプレゼンテーションを準備しよう。彼らの技術的好奇心をそそる面白い技術課題に取り組んでいるか。あなたの会社はニュースで取り上げられるような会社だろうか。そしてキングメーカーとしての彼らの自己ブランドに追加の1社となるような会社だろうか。もし、そうであれば誰か紹介してくれる人を探し、うまくいくよう準備を整えるべきだ。

このタイプのアドバイザーはとても忙しいことが常なので、前もって期待値をセットすることが重要である。少なくとも四半期に一度は会議をし、事業の最新状況を理解しておいてもらえば、アドバイザーがあなたの会社について聞かれても不意打ちをくらったような状況にならずに済む。

望みは現実的なものにしよう。顧客を紹介してほしいのか。投資家への売り込みや人材採用などで顔を出してほしいのか。このタイプのアドバイザーは大きな人脈を持っているが、自力で何らかの成功を収め始めるまでは、アドバイザーの人脈の利用に関しては分別を持つべきだ。

2. やる気のある実行家

このタイプの人は戦略的プロジェクトに関わり、企業にはっきりとした価値をもたらす人だ。おそらくこのような人を雇い入れることはできないだろう。彼らを迎えるには人件費が足りなかったり、仕事量に満足されない場合があったりするだろう。しかし、前もって基準は明確に示す必要がある。株式を分けたからと言って彼らに求める水準を下げるべきではない。

私は不十分なアドバイザー関係をこれまで多く見てきた。だから、正式にアドバイザー関係を結ぶ前に、プロジェクトを1件か2件提示することを検討しよう。もし彼らが期待したような力を発揮してくれない場合、株式を分けるのは思いとどまろう。株式は現金と同じように貴重なものだ。軽んじてはいけない。

3. 試用期間付で雇う

シニア採用はここから始めるべきである。起業家にとってシニア採用は大変労力を必要とするものだ。たくさん面接を行い、ディナーで語らい、リファレンスチェックを行うなどだ。しかし、他社で活躍し、一緒に過ごして楽しい人物であるからと言って、自分の会社によくなじむとは限らない。見つけ出す方法はたった1つ。まずは彼らにビジネスに参加してもらうことだ。

もしあなたのアドバイザーがこの種の人物で、迎え入れることを考えているのなら、彼らの有給休暇を自分の会社に投資するよう聞いてみるといいだろう。

例えば、私たちが投資したあるB2B企業では世界クラスのセールスVPに興味を持った。彼はあらゆる業界のキーバイヤーたちとの人脈があった。経歴ではVIPクラスと呼べるような人だったが、かなりの大企業の出身だったので企業文化に合うか確かめる必要があった。そこで、CEOは彼と一緒に営業電話を行うことにした。すると、彼は当時勤めていた会社に有給休暇を申し出た。彼は会議に参加し、顧客にビジョンを売り、成果を上げることができたのである。その上、予定していた家族とのハワイ旅行もキャンセルし、やる気を示してくれたのだ。

試用で働いてもらうと、決心してもらいやすくなるだけでなく、熱意とポテンシャルある採用がしたいという意思も示すことができる。

前もって契約書で話し合おう

スタートアップはよくアドバイザーと非公式な契約を結びがちだ。VCとして言わせてもらうと、このような取り決めはあまり良いとは言えない。こうした契約で、実に多くの企業が失敗に終わったのを目にした。これは会社のモラルを汚すもので、投資家の評価に大きなダメージとなり得る。

アドバイザーと付き合い始める時には常に、正式なオファーレターを作成し、アドバイザーにサインしてもらうようにしよう。漠然としたことは避け、すべてを明確にする。つまり、彼らに期待すること、報酬、彼らが受け取る予定の株式率、そしてべスティングスケジュール(受給権付与)だ。

いずれ雇おうとしている人に対しては、詳細まで話し合おう。ボーナスを払える見込みがあるのか、有給休暇、報告システム、そして雇用計画(アドバイザーの中には管理を任せるのを嫌う人もいる)。将来雇う可能性がある人に対しては、こういったプロセスを明確にしよう。

これだけ現実味のある話をするとびびってしまう人もいるだろう。それでいい。スタートアップに加わっても遅かれ早かれ働けないと言い出す人を雇う前の時点で取り除く方がよほどいい。採用を辞退する可能性は常にあるものの、少なくとも給料や戦略で誤解がありましたとは言いにくくなるはずだ。

ワールドクラスの企業を築くにはロックスター並の才能が伴う。そしてトップタレントは安くはない。しかし賢い起業家は、投資を待たずに将来のチームメンバーを有益な方法で雇い始めるものである。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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