顔は思い出せるが名前が思い出せない。ここで頑張って思い出す努力をすれば、シナプスがつながって、脳細胞は活性されるのだが、ひとまず文明の利器に頼ってみよう。People X を使えば、職業、スキル、所属組織、行ったことのある国や都市などから Facebook 上の友人が検索できる。検索条件に名前を入力する必要がないので、「名前は忘れたけど、あそこで会ったあの人」という曖昧な条件から相手を検索することが可能だ。
People X を使って、Facebook 友達の中から、MIT 出身者を探してみる例。
ZenIdea を営む日系台湾人シリアルアントレプレナーの Daniel Zen Chang 氏は、今年初めにパーティーやミートアップ会場で、出会うべき相手を教えてくれるモバイルアプリ「Simila.Me」をリリースしたが、ユーザからのフィードバックを得て、これから新たに会う人よりも、既に会った人を見直すニーズの方が高いことに気づき、People X の開発に至ったという。
Daniel Zen Chang 氏
「People X」は、人物検索のための Google を目標としていますが、Ark.com や 3sourcing ようにプライバシーを重視しないわけにはいきません。人に関する情報はウェブサイトと全く異なり、ユーザのためになる情報提供だけでなく、プライバシー保護についても最優先事項と位置付けています。
我々のサービスによって、ユーザは自分の望む形で、好きな時に連絡を取り合えるようになり、友達同士で簡単に助け合い、乱雑なネットワークに生気を吹き込み、ネットワークを再構築出来るのが「People X」だと確信しています。(Daniel Zen Chang 氏)
People X は、仕事さがし、気の合う仲間さがし、旅行仲間さがし、Facebook 上でシェアする情報の効果的なリーチなどを意図しているそうだ。確かに、ある目的に対して、会ったことのない人を探し出してアプローチするよりは、以前会った人に協力を求めたり、相談をしてみたりする方がハードルは低い。名刺帳(あるいは、Sansan の Eight など)を見返していて、自分のネットワークにニーズに合致するピッタリの人を見つけて驚くことは、誰にもある経験だろう。
希望した条件で人物がうまくヒットしない場合は、ウィッシュリストにその条件を追加することで、後から People X のシステムが探し出してくれる機能も備えている。People X を使って、長年会っていない友人にコンタクトし、久しぶりに近況報告がてら杯を交わすのも悪くないかもしれない。