本稿は、Skyland Ventures Fest Tokyo の取材の一部である。
21日、東京・品川のマイクロソフト本社で、今回初となる Skyland Ventures Fest Tokyo が開催されている。GLOBAL Startups meet GLOBAL Talents というタグラインの通り、このイベントには、数十カ国から数百名以上の起業家、投資家、スタートアップ・コミュニティ関係者が訪れている。
イベントは、LINE の元 CEO で先頃「C CHANNEL」を立ち上げた森川亮氏のインタビュー・セッションで幕を開けた。モデレータは、Skyland Ventures の創業パートナーである木下慶彦氏が務めた。
このセッションの中で森川氏は、LINE CEO を退任し C CHANNEL を始めた理由について、次のように答えた。
教育、ヘルスケア、エネルギーの分野のビジネスには興味を持っていたが、自分にはこれの分野のビジネスに経験がなかった。今から20年前、大学卒業後にテレビ会社に就職したので、放送業界には友人も多いし、他のビジネスよりもよくわかっている。そこで、メディアビジネスをやることにした。(中略)
インターネットの閲覧が PC からスマートフォン主流になったことで、Eコマースのエクスペリエンスは、検索で安い商品を探すものから、良品を探すものへと変化した。動画においても、検索で探す時代は YouTube だったが、スマートフォン・シフトによって変わってくる。LINE も違った方法で動画ビジネスを考えているようだが、私たちはファッションにフォーカスすることにした。
森川氏は、日本のスタートアップが多くの機能をアプリに詰め込み過ぎることで、世界のユーザからは理解されづらいものになる傾向があること、また、考えることにのみ多くの時間を費やすのではなく、いち早く行動することが重要だと語った。

午前中のセッションでは、森川氏のほか、Pocket Supernova の Oscar Yasser Noriega 氏、Slush Asia の Antti Sonninen 氏、SIG Asia Investments(海納亜洲創投)の Tim Gong 氏、韓国 VCNC のパク・ジェウク (박재욱)氏、インドネシア Touchten の Anton Soeharyo 氏、中国 Powercore の Jia Shen 氏、エンジェル投資家の前田ヒロ氏らが、世界各国のスタートアップ・シーンにおけるグローバリゼーションの現状や、グローバリゼーションがスタートアップにとってなぜ重要か、それぞれの視点から説明した。




会場では講演セッションのトラックと並行して、ファイヤーサイド・チャットのトラックと、テックブログ「Techwave」によるスタートアップ・ショーケース「アプリ博」が開催されている。午後のセッションの模様や、イベントで共有されている興味深いインサイトについては、追ってお伝えしたい。


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