テクノロジーバブルを理解する5つのステージ

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The World in a Bubble (September 2012) by Alexandre Normand, on Flickr
The World in a Bubble (September 2012) by Alexandre Normand, on Flickr

<ピックアップ>The Tech Industry Is In Denial, But The Bubble Is About To Burst

バブル考察は引き続きテクノロジー系ニュースサイトの話題のひとつですが、本当にいつどこで弾けるんでしょうかね。

売上根拠の乏しいサービスがある一方で、Airbnbのようにこれまでにない市場を生み出して2020年までに100億ドルの売上目標を立てているスタートアップや、Uberのような既存リプレイスをベースに近未来の流通業を担うプレーヤー、Xiaomiのような巨大市場、中国を足がかりにハードとインターネットを融合させた総合サービス企業など、少なくとも馬鹿みたいな評価が付いている企業については、そこまでバブル臭はしてきません。

Business Insiderに掲載されていた200億ドルクラブ(Xiaomi、Uber、Airbnb、Palantir、Snapchat)の世界トップ5や、これからユニコーンクラブ(10億ドル)入り間近と言われる9社などを眺めると、ああ、世界の評価額というのはそういうものなのだと思いがちです。

では実際はどうなのでしょうか

米TechCrunchに掲載されていたバブル考察「テクノロジー業界は現実から目を背けている、しかしバブルはもうすぐ弾ける」を斜め読みしてみると、バブルについての5つの段階についてと、その一例としてのUberがこんな感じで掲載されていました。

  • Displacement:パラダイムシフトの発生。UberやAirbnbなどのシェアリングエコノミーが発生し、従来市場の置き換えが新たなビジネスチャンスとなった。
  • Boom:チャンスを逃すまいという投資家が集まる。Uberが2010年に実施したシードラウンドには16社の多種多様な投資家が群がる。
  • Euphoria:一時の喜び。評価額が高騰し、Uberは今を代表するシンボリックな存在となる。しかし利益幅は薄いとされる。
  • Profit taking:利益確保。頭の良い投資家は企業価値が高騰している間に利益確保に動く。
  • Panic:パニック。誰もが現時点での状況で現金化を望み、供給が需要を大きく上回る。

要は「Euphoria」の段階で評価額という期待値に対する利益率のバランスが悪いという、至極当然の結果がバブル崩壊を引き起こす引き金って言ってるわけで、そこをうまく舵取りすればいいのですが実際はそう簡単ではないでしょうね。実際、Uberも各国で訴訟問題を抱えており、その対策費用が課題のひとつとも言われています。

パラダイムシフトのチャンスをモノにするのは、いかに一番早くそこで手を挙げるか、うまくやれるチームを作るか、そういうポジショニングの問題かもしれませんが、その後、上げるだけ上げられた期待値というステージの上で「如何にうまくダンスを踊り続けられるか」というのは起業家やチームのポテンシャルだけでなく、相当な運も必要な気がしてきます。

via TechCrunch

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