アーリーステージのスタートアップが気をつけるべき「企業評価のポイント」

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Cash Machine by Tax Credits, on Flickr
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<ピックアップ> 8 things to consider when determining your startup valuation

スタートアップのニュースで私たちも日頃Uberの価値は500億ドル!とかAirbnbの評価額が240億ドルになって10億ドル調達!などと未公開企業の資金調達を伝えたりしていますが、この「企業価値」の算定方法というのは実は非常に曖昧だったりします。

ウィキペディアの整理だとコスト・アプローチ(これまでの実績)、インカム・アプローチ(将来収益)、マーケット・アプローチ(市場類似性)ということになっておりますが、私の最近の取材現場でよく聞くのはやたらとマルチプル、つまり類似企業の株価比較だったりします。(※海外企業の評価情報を都度お伝えしているのはそういった理由だったりします)

PL引いて将来の収益見込みから逆算するDCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)ももちろんあるのですが、この将来収益というのが曲者で、B2B系の積み上げビジネスならまだしも、B2C向けの「一発当たればドーン!なければサヨナラ〜」的なビジネスではなかなかこう、予想通りにいかないのを前提にしちゃってるのでお互い「そうなればいいよね」的な雰囲気が出てしまうのも仕方ないかもしれません。まあ、だからこそのリスクマネーなのですが。

と、謎の多い未公開企業の評価算定方法ですが、上記のような定量的(?)な手法以外にも、こういうポイントに注意した方がよいという内容をTHE NEXT WEBがまとめてくれています。Young Entrepreneur Councilに「アーリーステージの企業評価を考える際に注意した方がよいことひとつ挙げるとしたら?」という質問に先輩起業家たちが回答しているもので、具体的な方法についても言及があるので参考になるかもしれません。

私が気になったのは「3:ビジネスのライフサイクルがどのようなものか」「4:競合がどのような評価を受けているか」「6:売上が何年続きそうか」の3つでしょうか。前述の通り、マルチプルをよく聞くので似た企業がどのような評価を受けているかというのはベンチマークとして知っておくのは当然として、ビジネス(売上)についての見解というのは案外しっかり持ってる人とそうでない人が分かれるところです。例えばこのようなアドバイス。

A key element in calculating the valuation of a business is the number of years that your current (or expected) earnings will continue in your educated evaluation. Any potential buyers or investors will want to know what kind of revenue you will be making with your startup in the coming years, and when these numbers will increase, decrease or change at all.
事業評価の算定根拠でキーとなるのは、推定評価の中で現在(もしくは予想)売上が続く年数。どんな買収企業や投資家であってもそのスタートアップが数年でどんな感じの売上を稼ぐのか、またいつその数値が増えたり、減ったり、もしくは結果的に変化するのかを知りたいんだ。

当たり前と思われる方も多いと思いますが、意外や意外、この辺りの数字は「どうせ鉛筆ナメナメですから」としちゃってるスタートアップもいるかもしれないので、改めてということで。

via The Next Web

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