サムライインキュベートが、イスラエル発の企業向けセキュリティ・ソリューション・スタートアップ「Actifile」に10万ドルを出資

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先日の Dogiz に引き続き、サムライインキュベートからイスラエルのスタートアップへの出資が続く。

23日、サムライインキュベートは、テルアビブとニューヨークを拠点とする企業向けのセキュリティ・ソリューション・スタートアップを提供する Actifile に対して、10万ドルを出資したと発表した。

Actifile は、パソコン内のファイル・データのセキュリティ保持に特化したソリューションを提供するスタートアップだ。常駐型のエージェントをインストールしておくことで、あらかじめ設定した種別のファイル群を自動的に遠隔保存したり、検証したりすることができる。インストール時には全ファイルをスキャン、その後は常駐して、ファイルの入出力のモニタをし続け、必要に応じてクラウドへの遠隔バックアップを実行する。

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監視やバックアップの対象とするファイルの拡張子を設定する画面。

現在は Windows PC版のみの提供だが、出資を受けて、今後、Mac OS や Linux、モバイルデバイス向けの対応版についても開発を進める計画だ。

Actifile の CEO Simon Chulsky 氏に、Actifile の開発に至った経緯を尋ねてみた。

以前、システム企業に10年間 CTO や COO として勤めていたのだが、そこで問題となったのは、企業の情報資産がどうしても役員や社員個人に帰属してしまうということ。私の在職中に CFO が退任したのだが、CFO は情報の多くを自分のラップトップに保存していたので、彼が辞めると会社の情報資産も一緒になくなってしまった。

これは非常に大きな問題だ。情報の管理と、万一情報が損失したときのバックアップ、企業の中で情報を個人にのみ帰属させず、透明性を持って企業側がチェックできるしくみ作りたかった。

アメリカでは、正当な理由なく他人の Social Security Number(SSN)やクレジットカード番号を保持しているだけでだけで大きな問題となる。Actifile は社員がパソコンの中に、そのようなセンシティブな情報を保存していないかどうかも自動検出し、警告を発したり、改善を促したりする機能も持つ。日本でも今年10月からマイナンバーがスタートするが、日本人であれば、ユニークな番号体系となるため、日常のあらゆる側面でマイナンバーの提示を求められる機会は増えるだろうし、同時にそれを預かる役所や企業はより徹底した情報管理が求められる。

Actifile はフリーミアムで提供されており、料金は利用するサービスの内容やデータ容量、ユーザとなる社員数によって決まり、最大で月18ドルだ。数ヶ月前にサービスを開始したばかりだが、すでにアメリカに5社、イスラエルに1社のクライアントを抱えており、年間に1万ドル以上の売上があるというから、平均すれば、1社あたり10台くらいの端末を有する中小企業が利用しているということになる。

Actifile が一番の市場として注目しているのはアメリカだが、サムライインキュベートの支援とマイナンバーの導入に伴う市場ニーズの盛り上がりを受けて、日本市場への参入努力をこれから本格化するとのこと。基本的には、オンラインによる B2B サービスであり、導入のための開発作業などは伴わないので、Si-er などとのパートナーセールスの開拓等は行わないが、ユーザのニーズに応じて機能を追加したり改善したりして、企業内システムの管理部門などに選んでもらえるソリューションに育てていきたいとしている。