医療スタートアップのメドレー社、総額3億円の資金調達と業務提携、オンライン病気事典「MEDLEY」での医薬品情報の提供、そして開発部長の就任へ

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左から3番目、代表取締役社長の瀧口浩平氏、右端、代表取締役医師の豊田剛一郎氏

医療スタートアップのメドレー社は6月30日、三井住友海上キャピタル、MRT、グリーおよび個人株主を引き受けとする総額3億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。

メドレーに出資を行ったMRTは、外勤紹介サービスの「Gaikin」、転職紹介サービスの「career」、医局向けサービス「ネット医局」、ヘルスケア情報サイト「GoodDoctors」など、医療従事者向けのサービスを展開。2015年4月から医師による医療ヘルスケア情報サイト「Good Doctors」を開始するなど、医療情報プラットフォームとしての展開を見せている。こうしたMRTと、資金調達を通じた業務提携を行い、医療分野の課題解決の促進を目指すという。

業務提携にともない、メドレー社が開発している医療介護分野の求人サイト「ジョブメドレー」と「Gaikin」が連携。また、両社のサービスを通じて医師や医療従事者のネットワークを強化していく。また、新たなサービス開発にも着手するとし、それぞれの医療分野における強みをいかした新サービスの企画開発を展開していく。

僕が創業した2009年後半は、医療=レガシー・規制というイメージで優秀なエンジニアがなかなか興味を持ってくれない環境でした。ヘルスケアブームの恩恵を受けて彼らが関心をよせる分野となり、このタイミングで調達した資金を通じて、ダントツで業界トップの開発体制を構築仕切るのが目的です。(メドレー社代表取締役社長、代表取締役社長の瀧口浩平氏)

オンライン病気辞典「MEDLEY」で医薬品情報の提供を開始

すでに、THE BRIDGEでも報じているように、メドレー社は2月に代表取締役医師の豊田剛一郎氏がジョインし、オンラインの疾患別医療情報提供サービス「MEDLEY」を展開しており、現在では220名もの専門医が疾患情報の校正にとりかかっている。一度掲載された情報も、常に最新の情報にアップデートしていきながら、患者に対して疾患に対する基礎知識の向上を図ろうとしている。多い日には一日に4万人以上ものユーザが閲覧するメディアへと成長しているという。

そのMEDLEYを成長させるべく、本日7月1日付でMEDLEYで医薬情報の提供を開始。日々更新される医薬品の添付文書の最新版など、さまざまな医薬情報を掲載していく。

医薬情報を掲載するにあたり、すでに電子カルテなど実際の医療現場で多く使われているデータインデックス社と協力し、薬剤師が主導となってユーザにわかりやすい情報提供を行う。すでに、19000件以上もの医薬情報が集まっており、これとMEDLEYが提供している1100以上もの疾患情報と医薬品情報を結びつけ、患者に対して治療法や治療薬に対する理解を促進していく。またわかりやすい医薬情報の提供を行うため、医薬品ガイドブック「介護スタッフのための安心!薬の知識」の著者である中澤巧氏が監修薬剤師に就任している。

「医療において、病気の情報と同じくらい医薬品の情報は大切なもの。しかし、多忙を極める診療現場では医薬品についての情報を必ずしも十分説明できていません。また、インターネット上で医薬品の情報を提供するメディアは存在しますが、病気の情報と治療薬の情報がきちんと繋がったメディアは存在していません。このような背景から、病気と繋がりを持った医薬品の情報を提供することは必須だと考えました」(代表取締役医師の豊田剛一郎氏)

瀧口氏も、「遠隔領域や医療の効率化をしようとすればするほど、医薬品の適正利用を促すことが重要」と語り、今後はメディアのみならず病院や診療所が効率的に医療を行うためのサービスを提供していく、と話す。

また、本日7月1日付にともない、元リブセンスCTO平山宗介氏がメドレー社の開発部長に就任した。

「メドレー社は、メディア事業とR&Dで担当エンジニアの個性が既にやや違っていますし、これからもその差は大きくなっていくと思います。平山氏は、手を動かせるCTOであり色々なタイプの専門エンジニアが働きやすい環境を冷静に作れる方だと思い、開発部長に就任してもらいました」(瀧口氏)

他にも、戦略実行室室長にリクルート出身の寺町健氏など、多くの人材がメドレー社に集まってきている。以前には、グリーの100%子会社であるプラチナファクトリーの全株式を取得し、子会社化。プラチナファクトリーが運営するメ口コミで探せる介護施設の検索サイト『介護のほんね』、介護・福祉関連のニュースサイト『介護のほんねニュース』の開発・提供を譲り受けている。

今回の資金調達を含めて、医療現場にまた一歩踏み込みながら、医療現場と患者との橋渡しを行おうとするメドレー社。医療分野のスタートアップにおいて、人材の面でもさまざまな事業者との連携を含めて、メドレー社が目指す世界観と新たな医療のあり方を模索する今後の動きに注目していきたい。

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