予約台帳のトレタが3.2億円の資金調達、利用店は昨年比250%成長の3200店舗に

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予約台帳サービスを展開するトレタは7月28日、3億2000万円の資金調達を完了したと発表した。調達方法はアイスタイルキャピタル、WiL、フェムトグロースキャピタルを引き受け先とする第三者割当増資、日本政策金融公庫からの新株予約権付融資、資本性ローンなどを組み合わせたとしている。

またリリースではトレタの導入店舗数が2015年7月時点で3200店舗に到達したことも伝えており、この数字は1年前の約2.5倍にあたり、サービスの利用継続率も98%、累計予約件数は260万件に到達している。調達した資金は営業、サポート、開発などの体制強化に使われる。

さて、先日お伝えしたVESPERが提供する予約台帳サービス「テーブルソリューション」の調達に引き続き、トレタが新たな調達を発表した。スマートデバイスの普及を発端に始まった「ローカルビジネスのレジ周り争奪戦」はプレーヤーも複雑に絡み合い、投資家たちの視線も日に日に熱くなっているのを感じる。

トレタ代表取締役の中村仁氏に話を聞くと、リリースの通り数字自体は順調にKPIを更新していってるということだった。以前、同氏から日本国内の飲食店の数は4、50万店舗という想定を聞いていたので、絶対的な数こそまだまだ伸びしろがあるものの、狙っている層は獲得できているということだった。

「予約管理を必要とする飲食店は人気店と販促店という二つに分かれます。人気店は宣伝が必要なく予約の効率化が必要になる。逆に販促店というのはグルメ媒体などに広告出稿して予約を獲得したい店舗です」。

中村氏の話では、例えば食べログである一定数以上の評価が付いた店舗、つまり人気店については、予約件数が他のサービスに比較してトレタの比率が上回っており、単に導入店舗数を重要視するのではなく、こういった予約の取りにくい繁盛店における「予約件数のシェア(=質の高い予約割合)」に注目するという説明だった。

また、中村氏の解説でひとつ理解が進んだことがある。それが現在の「レジ周り争奪戦」の業界構造だ。彼の説明によると、現在、このような分類があるのだそうだ。

  • 集客媒体:食べログやぐるなび、ホットペッパー、Rettyなど
  • 予約台帳:トレタ、テーブルソリューション、従来からある紙台帳
  • POSレジ:ユビレジ、スマレジ
  • 決済:Square、Coineyなどスワイプレジサービス

これらを全部取ろうとしているリクルート関連会社提供の「Airレジ」に対して、スタートアップ各社は個別に連携したり競合したりしながらサービスを展開している、という状況らしい。当然これらはすべて扱うデータや役割が違ってくる。

「例えばトレタでは姉妹店で相互に送客できるという仕組みがあります。満席なのに予約をいれようとすると、他のお店の状況がわかるのでそちらに送ることができる。それを活用したら2店舗で毎月の売上げが100万円あがった、という事例もあります」。

つまり、集客媒体で新規顧客を獲得する以外にも、既存の効率化で売上げを改善することは可能になる。トレタではサービスのダッシュボードを充実させて、来店回数やリピーターなどの情報をほぼリアルタイムに把握できるようにしているということだった。

今後、トレタはこういった日本での成長経験を元に海外への展開を検討するそうだ。(情報開示:筆者の家族はトレタと契約関係にあります)

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