実用的な英会話を学ぶことを目的とした英語学習アプリ「Cambly」、アジアで急成長中

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第2言語を流暢に話す人たちに、どのようにその言語を習得したのか聞いてみてほしい。きっと同じような答えが返ってくるだろう。それは、「実際にその言葉を話す」ことだ! 英語のレッスンを受けるのも役には立つが、限界がある。ネイティブスピーカーに囲まれて実際に会話を練習することこそが、あなたの語学力を「試験対策レベル」から「移住レベル」に押し上げるための最高の学習方法である。

Sameer Shariff氏は「もし会話力の習得が目標であれば、その言語を話す人を見つけて話すことが一番の方法です」と言う。そして今、それを可能にしたアプリがあるのだ。

Sameer氏は、これまでの言語学習アプリとは異なる英語学習アプリCamblyを開発した米国拠点のスタートアップのメンバーだ。Camblyを起動すると「英語の学習をする」という赤い大きなボタンが目に入る。これを押すとビデオチャットを通してネイティブの英語スピーカーにつながる。あとは話をすればよい。ここには授業カリキュラム、テスト、ボキャブラリーコーナーはない。電話の向こうにいるネイティブスピーカーとどのような内容でも実際に話をするだけだ。

Camblyが誕生したのは個人的な経験からだと、共同設立者のShariff氏は言う。彼と、同じく共同設立者のKevin氏はかつて「ともに語学学校で学んだことがあります。でも自分たちが流暢だと言えるほどにはなりませんでした」(Shariff氏)。それが旅行をするようになって変わったという。2人は外国に行って、じかにその環境に入り浸れるというメリットを味わった。例えばShariff氏はアルゼンチンでスペイン語を学ぶのは「ずっと速かった」と言う。そこで彼は現地の人と話をして語学スキルをレベルアップできたという。さらに彼は「従来のような授業環境よりも、現地での会話の方がずっと効果的である」ことが分かったという。

しかし旅にはいつも終わりがある。彼らが帰国すると、ある問題に直面した。外国語を話し続けたいにもかかわらず、ちょっと外を歩いたところでネイティブレベルのパートナーを見つけるのは容易ではなかったのだ。「私たちはただ練習相手がほしかったのです。決まったときに話し相手になれる人が」とShariff氏はTech in Asiaに語った。

そうして2人は世界の語学学習者の問題解決を目指してCamblyを始めた。一番学習者の多い言語は英語なので、この言語から始めるのがよいと思った。当初、彼らは自分たちだけでアプリに取りかかっていたが、最終的にY Combinatorに受け入れられたことで現地市場での採用を含め、チームで運営するようになった。

彼らが狙う市場の1つは、驚くまでもなくアジアだ。「アジアは当社にとって大きな市場です」とShariff氏は言う。その理由は、この地では英語学習サービスに対するまとまった需要があるほか、ネイティブスピーカーが限られている点が挙げられる。Camblyは無料ではない。ユーザはアプリで課金されたのち、チャット会話で対価の支払いを受ける英語のネイティブスピーカーとつながる。有料ではあるがアジアでのこのアプリの勢いは衰えていない。Shariff氏によると実際、Camblyはこの1年でアジア市場のうち韓国、日本、中国など10の国で成長している。とりわけ韓国は1年で「100倍ほど」伸びているという。その要因の一部として、現地でアプリの効果的な販促を行っているチームの存在がある。

そして面白いことに、このアプリで不特定の「現実世界」スタイルの会話をネイティブスピーカーと行うサービスのほかに、Camblyは学生もユーザとして抱えている。Shariff氏によると、学校の先生の中にはCamblyでの会話を宿題にしている人もいるという。会話は録音できるので、翌日、先生がチェックするのだ。

語学学習アプリに関して言えば、アジアにおいてCamblyは明らかに多くの競争相手を抱えている。しかし(訓練を受けた先生ではなく)ネイティブのスピーカーとの会話を通じた文化的なやり取りにフォーカスしているため、自然でカジュアルな経験ができる点において他のビデオチャットサービスとは一線を画している。また、今は3つのアジア言語(中国語、日本語、ハングル)にローカライズされている唯一のアプリで、アジア全域に広がっていないにもかかわらず急成長している現状から判断すると、アジアの巨大英語学習アプリ市場におけるCamblyの将来は明るいと想像するのは決して難くない。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】