世界で成長している教育分野テクノロジー10社と市場動向

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教育テクノロジーへの投資についてCB Insightsからいくつか記事が出てましたのでまとめてご紹介しておきましょう。

まず2010年から2014年までの投資状況について。

投資金、投資件数共に横ばいから成長傾向にあり、特に2014年については2010年の9件総額2800万ドルのディールに対して、34件総額4億4700万ドルと大きく躍進をみせていました。さらに2015年に入ると、Q2までに既にディール件数17件に対して投資された資金は3億500万ドルに上っております。

地域的には米国が73件に対して6億7300万ドル投資、ついで中国が11件に対して3億2500万ドルと大きく、この辺りはそもそもMOOCSといわれる遠隔地教育へのニーズが高かった比較的土地の広い、また人口や人種などの多様性がある国家における特性が現れているようにも思えます。となると、次の狙い目はやはりインドやインドネシアになるのでしょうか。

なお、この分野への活発な投資機関としてGoogle V、カプラン Vについでトップ3位にサイバーエージェント・ベンチャーズがランクイン。詳細についてはCBIの高価なレポートを購入すればチェックすることができるはずです。

さあ、ではこの教育分野での成長株はどこになるのでしょうか。

もうひとつ別の記事でCBI独自のレート(モザイクスコア)トップ10ランキングがありましたので、そちらのリストを眺めるとこんな感じになっておりました。全体的に米国MOOCS一辺倒だったこのカテゴリにも、米国以外狙いの地域派生(ブラジルのDescomplica、インドのToppr)や、種別派生(IT特化型のPluralSightにマネジメントツールのInstructureなど)が成長しているのが注目ポイントになるでしょうか。

  • Duolingo:英語学習。8330万ドル調達済み。
  • udemy:MOOCS御三家のひとつ
  • Instructure:教育現場のマネジメントツール
  • Coursera:MOOCS御三家のひとつ
  • PluralSight:ITプロフェッショナルに特化した教育
  • Udacity:MOOCS御三家のひとつ
  • Descomplica:ブラジルのMOOCS
  • Toppr:インドのオンラインテストプラットフォーム
  • Schoology:個別学習管理プラットフォーム(教育環境SNS)
  • Simplilearn:特化型オンライン教育

そしてやはり強い英語学習ですね。当たり前ですが、非英語圏でのニーズは根強いものがあり、また国別でも例えば日本のスカイプ英会話のような独特のモデルが生まれやすいのも興味深いところです。国内では(学習状況は別として)教育環境がそこまで悪くないため、語学教育以外の市場でどこまで強いニーズを新たに発掘できるか、まさに「市場を生み出せるか」が勝負どころになるかもしれません。

via CB Insights – Blog

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