テクノロジーの発展は「人に関わる仕事」を創造した

by Yuki Sato Yuki Sato on 2015.8.21

 via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “Cory M. Grenier“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

<ピックアップ>Technology has created more jobs than it has destroyed, says 140 years of data

新しいテクノロジーの登場によって、それまで人が行っていた仕事がテクノロジーに置き換わることはよくある。これまでの歴史においてもそうだし、未来を考えてみても自動運転自動車やドローンは運転手という仕事を、小売店舗用のテクノロジーは接客販売員を、ロボットは工場の作業員を、機械翻訳・通訳は翻訳者・通訳者の仕事の機会を軽減する可能性は十分考えられる。その可能性を挙げ始めればキリがなく、そんな変化に対して時に不安を駆り立てられることもあるだろう。こうした新テクノロジーによる雇用の変化を私たちはどのように受け止めればいいのだろうか。

最近、英ガーディアン誌に掲載されていた『140年分のデータによると、テクノロジーは破壊するよりも多くの仕事を生み出した』という記事は、そんな疑問にヒントを与えてくれる。ここでは、英イングランドとウェールズのデータを1871年まで遡って、雇用の変動についてコンサルファームのDeloitteの経済専門家が考察した結果がまとめられている。

まず、減少した仕事について。たとえば、1871年にはイングランドとウェールズの労働人口の6.6%が農業に従事していたが、今日ではその数は0.2%。また、1901年には3250万人の人口のうち20万人が服の洗濯に関わる仕事をしていたが、2011年にその数は5610万人のうち3万5000人のみだ。テクノロジーが肉体労働を置き換えてくれる点は、容易に想像がつく。

一方で、テクノロジーの発展に伴って増加した仕事はなんだろうか。それは「人に対するサービス」である。つまり、教育や医療、福祉に関わるものだ。今回の調査結果によると、過去20年間において教育と教育関連アシスタントの仕事は580%も増加したという。同様の期間で、福祉、住宅、若者やコミュニティ向けワーカーは183%、ケアワーカー、在宅介護士は168%増加している。

教育や医療、その他の専門的分野に関しては、テクノロジーが生産性を向上させると同時に、雇用もまた上昇しているのだ。「情報へのアクセスが簡単になったこと、またコミュニケーションの速度が加速したことは、知識集約型の産業に最も大きな革命をもたらした」とレポートの著者はコメントしている。また、収入の上昇によって、専門的サービスへの需要が高まった側面についても指摘されている。

ある見方をすれば、テクノロジーは人間性を奪うのではなく、こうした労働の創出によって逆に人同士のつながりを強化しているとも言えるのかもしれない。

via. Guardian

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