Instagramファンの半数以上が、広告の増加に不満【調査結果】

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Image Credit: Pixabay
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Instagramは今や社会現象と行っても過言ではない。

2010年にゼロから始まり、今や世界中に4億人アメリカでは7700万人ユーザを誇るソーシャルネットワークに成長した。

写真メインのInstagramでは1日あたり8000万枚の写真がシェアされ、クールな飛行機の翼、ホットドッグなのか脚なのかわからないようなおもしろ画像、またメガネをかけた猫の写真など私たちを日々楽しませてくれている。

しかし2015年9月27日に起きたある変化が、多くのユーザに何とも言えない不快感をもたらした。

おそらくこの変化は、2012年に同社を10億米ドルで買収したFacebookのマネタイズ戦略が絡んでいることは間違いない。

広告(スポンサー付きイメージとでも呼ぼうか)がストリームに表示される頻度は劇的に増加した。これは、おそらく偶然ではないことだが、Instagram広告が新たに30カ国でスタートしたのちに始まったことだ。

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私自身、自分のInstagramストリームでこのことに気付いた。1回ログインして2、3回現れていた広告が、5、6枚の写真ごとに表示されるようになっていたのだ。

1回の閲覧が20分ぐらいだったとすると、今まで10分ごとに表示されていた広告が2分ごとになったのはやはりうんざりした。ソーシャルメディアの良きクレーマー(と書いて気難しい老人とも読むが)の私はすぐさまTwitterでこれに対する嫌悪感をつぶやいた。Instagramから反応はなかったが、毎年2億8900万ものソーシャルメディアに対する不平不満が無視されることを知っている私は特に返答を期待してはいなかった。

統計的に考えてもたった1つのInstagramユーザのサンプルサイズは大したことはない。

しかし、974人ものユーザは重要な意見サンプルになるだろう。7700万もの人との比較で見れば、974人というサンプルは4.13%の誤差で99%の確実性をもつ。

そんなわけで、Survataの力を借りて、週末を通し974人のユーザに広告の増加に関する質問をした。

まず最初にお断りをしておくが、私はInstagramを愛好しており、多くのユーザと同様、SNSでは優先してInstagramを使っている。

というのもInstagramに投稿される画像はオリジナルだからだ。私の1万8000語に及ぶソーシャルメディア管理ツール研究でも説明したように、InstagramはAPIを媒体に投稿することを許可していない数少ないサービスの1つである。

これが意味するのは、例えば私が1枚の写真を閲覧するとして、その写真は提供者であるユーザ自ら(自分がフォローしているブランドだったりする)が写真を撮り手動でアップロードするという手間をかけなくてはいけないということだ。

いかにも、APIは体験をいくらかうんざりさせることもある。特に「いいね」やフォロワーを獲得したが、それが明らかにキーワードの自動モニタリングによるものだったときだ。しかし、スパムをブロックするのは違反者を通報するのと同様にたやすい。

私はInstagramと並行して、Twitterの公式アプリも使っている。また、Snapchatストーリーも始めたところだ。Facebookアプリは私の携帯ではメインで使用していない。質問の回答者によるとそれは同じらしく、私に限ったことではないようだ。

ソーシャルネットワークにおいて毎月15億人のアクティブユーザがいるにもかかわらず、最初の調査結果からわかるのは、Instagramは他と異なる層を引き付けていることである。

最初の良いニュースである。

調査では、Instagramユーザのうち73%がモバイルのFacebookアプリを定期的に使うとわかった。ファンの数が4倍も多いにも関わらずだ。およそ40%がSnapchatを使い、ちょど40%を切るくらいがTwitterを使っている。さらに少数がPinterestを使い、その他についての低スコアがこれらの結果がひどく歪められたものでないことを裏付けている。

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このことからわかるのは、Instagramユーザはアプリに対してかなり誠実で、大多数がメインのソーシャルネットワークとして使用していることである。

そこで、彼らに広告を眺めているときサービスの内容が理解できていると感じるかたずねてみた。

19%の人はよくわからないと答えたが、Instagaramは広告のストリーミング表示に対し、60%のユーザについてはうまくやっているようだ。

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すると広告頻度の増加に気づいているのは私一人なのだろうか?

しっかりした根拠と共にその問いに答えるには、回答者らがアプリにどのくらいの時間を費やすのか知る必要があった。広告の頻度についての問いは、アプリを1日に1時間使うユーザにするのが妥当であり、毎月ほんの2~3分だけ、友人の4インチサイズの#nofilterタグの夕日などをチェックするだけのユーザに行うのは、まったくフェアではない。

この限られた質問で最も興味深い点は、回答者は平均で1日あたり31分をInstagaramに費やしていることだ。これは前回報告された数字から大きく増加している。昨年までは、平均で21分アプリに費やすとされていた。

毎日Instagramを訪れる人の回答を見ていると、広告の頻度の変化に十分に気付いているのは明らかだった。実際、アプリを毎日使う人の59.45%が違いに気づいていた。

そこで今度は悪いニュースである。

この変化は、人々がInstagramアプリの広告に対する感じ方に大きな違いを生んだ。大きなというのは、膨大ないう意味である。だが膨大というのは主観的なので、数値化してみよう。

新たに統計をとる前では、毎日利用する人の3分の1以下が広告の頻度に満足し、3分の1が気にかけず、3分の1以上が嫌っていた。

数値は、32.6%が満足、25.9%がどちらでもない、41.4%が不満足となった。

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Instagramを初期から利用しているユーザは広告に対して常に抵抗感を抱いていたため、およそ過半数の人々がいまだ悪い感情を持っているのは当然である。

現在、毎日Instagramを利用する人の10人のうち6人が不満を訴えている。Instagramそのものを作り上げているともいうべき真の利用者(毎日利用する熱狂的なファン)の58.3%が影の部分に目を向け始めている。

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「星1つ」の評価だけ見ても180%超の増加となり、「星5つ」の評価に至っては、新しいリズムが奏でられる前(現在の広告頻度になる前)と比べて、その数は今や半分以下となっている。

どのソーシャルネットワークであれ、確かな使い心地で知られるものであれば特に、広告を入れればきっとネガティブな感情を生むに違いない。しかし、このInstagramの広告についての人々の受け止め方の大きな移り変わりは、現在のバランスがユーザを困らせていることを示唆している。アプリケーションデータを調査して、この変化がInstagramの普及率に影響を与えているか決めるのはまだ早い。

広告の頻度増加がいつまでも続くのかどうかはわからない。マーケターは、実際に使用して反応を評価し、確かめたことに基づいて徐々に改良をしていく。だがこちらからリクエストしたところで、Instagram側の誰も調査結果についてコメントを提供しようとしないので、当の本人からのフィードバックを直接伝えることはできない。

Facebookは必然的にそのネットワークを活用し、多額の投資の元を取る必要がある。だから配信の中で見られる広告の数が増えても驚きではない。他のマーケティング専門家らは、広告競争が少ない今こそInstagramを利用するためにすでにマーケターを結集している

彼らはInstagramのスポンサー提供の画像プラットフォーム拡大に対して肯定的に反応したと、私は断言できる。私が話をしたアーリーアダプターは良い結果を早々と目の当たりにしているからだ。

しかし今のところ、すべての良いニュース、この調査で説明されたアプリへの忠誠マーケターのコミュニティからのポジティブな反応にもかかわらず、Instagramユーザは間違いなくソワソワしている。そして私は、その事実は高いレベルの統計的確実性に基づいていると言うことができる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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