ローンチ後2年で閉鎖したアプリ「Everest」の設立者が分析する、その「敗因」とは?

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<ピックアップ> The Rise and Fall of Everest (the App)

スタートアップの成功ストーリーが語られることはよくあるが、失敗にまつわるストーリーがシェアされることは、実際の失敗率の高さに比べるとはるかに低い。当然、自らの失敗について語るのは簡単ではない。でも、実際には失敗から得られる学びは非常に大きい。

Medium上のProduct Huntのブログでは、2012年末にローンチし、その2年後にクローズしたアプリEverestについてのストーリーが紹介されており、興味深い。2年の間に何があったのか、EverestのコーファウンダーKatherine Krug氏が振り返っている。

ちなみに、Everest はユーザーが自分の夢や目標を実現するためのアプリとしてローンチした。同じ夢を共有する人を見つけたり、目標に到達するためのステップの設定を促すなど、様々な仕組みを取り入れて、ユーザーの夢実現を応援することを目指していた。

Krug氏はそんなEverestの2年間について、思慮深く振り返る。うまくいったこととして、デザインを重視したこと、すばらしい企業カルチャーを築いたこと、ビジョンに共感する投資家やアドバイザーを得られたことにも言及した上で、「誤ってしまったこと」を詳細に挙げる。

彼女が分析する「失敗要因」は、MVPの開発に時間がかかり過ぎた(「MVPを作るのに1年もかけているとしたら、それはMVPじゃない」とコメントする)、動作が遅くバグが多いプロダクトをローンチしてしまった、メトリック管理を始めまでにローンチ後8ヶ月も要した、バーンレートが大きすぎた、モバイルプロダクトなのに入力ポイントが多すぎた、などという点を挙げている。

やはり最初のスタートで、しかも大きな支出を伴った形でつまづくと、そこからの巻き返しはどんどんハードになる。

特にMVPの開発に置いては、「絶対に必要な」機能に絞らず「あると良い」機能を詰め込み過ぎ、そのためローンチまでに時間がかかりすぎたと彼女は振り返る。また、暗中模索で開発していたため、プロダクトをテストする上でのアプローチをしっかりと築いておらず、その結果バグも多く、それを修正するにも時間がかかった、とも。

あくまで、彼女の視点による敗因分析ではあるものの、当事者による振り返りは重く、示唆に富む。ぜひ、原文を参考にしてみていただきたい。

via. Product Hunt

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