知識やスキルのマーケットプレイスの「ココナラ」が総額5.4億円の資金調達を実施、ココナラ経済圏に向けた事業戦略も発表

SHARE:

coconala
知識やスキルのCtoCのマーケットプレイスプラットフォーム「ココナラ」を運営するココナラ社は、11月24日にジャフコ、ニッセイ・キャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル、VOYAGE VENTURESらから総額5億4000万円の資金調達を行ったと発表した。入金は11月中旬完了済とのこと。

2012年7月にリリースしたココナラは、2015年11月現在で登録ユーザ数は20万を越え、出品サービス数も5万件(今年4月に出品数3万を突破)を超えている。

「過去3年間を見ていくと、月次で成長率13%をキープながら安定的に成長を図ってきました。その多くが口コミによるため、この3年間で確実にココナラというサービスの純粋想起ができる環境になってきました」(ココナラ代表取締役社長の南氏)

ココナラは個人間のスキル売買で出品者に対して利用者が購入するモデルであり、公募型のクラウドソーシングと違いユーザのニーズや悩みを解決するためのマッチングであると南氏は話す。出品されているもののカテゴリーも多岐にわたり、占いや心の悩みを相談したり、イラストやデザイン、趣味や旅行先の相談など、これまで友人など一部を除いて誰に聴けばいいかわからない価値を提供する、相談プラットホーム、という立ち位置を取ってきた。そのため、500円というワンコインを軸にしたマッチングを推し進めてきた。

ユーザの購入継続率も高く、定着したら使い続けるユーザサイクルができている。リピートユーザの分析をすると、ヘビーユーザーのうち30%以上が5カテゴリー以上での購入体験があるユーザで、ヘビーユーザーのうち7割以上が3カテゴリー以上。さらにヘビーユーザーの25%が出品者だという。購入体験から出品、そして複数カテゴリーでの購入体験によって、日常生活のなかにココナラが次第に浸透してきている証拠だ、と南氏は話す。

ここで、ココナラの注目すべき数字がある。月あたりのユーザの購入金額をみると、もうすぐ6000円に突破するという。ココナラでは500円からの出品額だが、人気な出品者は購入オプションなどの高額サービスの提供や、1分100円からの有料電話相談などが可能だ。事実、月額80万円以上稼ぐ出品者もいるほどだ。また、月内で複数回の購入を行うユーザも多い。利用する件数の向上や継続率の高さと単価の向上という相乗効果によって、ユーザ一人あたりの月内購入金額(ARPU)が成長しているのだ。

「CtoCの魅力は、出品者が購入したり購入者が出品者になるなど、互いのサイクルがまわりやすく、需要サイドと供給サイドの獲得コストが低い。同時に、特定のカテゴリーに依存せず、多様性をもたせたことによって、なんでも揃っている、何かあればココナラで相談できるかも、といった関係づくりができてきた。今回の資金調達は、この状態から一歩前に踏み出すための大きな転換点だと捉えています」(南氏)

IMG_6758
ココナラ代表取締役社長の南氏

多種多様なカテゴリーに幅を広げながら、相談窓口としての入り口を抑えたココナラ。今回の資金調達では相談窓口としての面を広げるだけでなく、集客エンジンをつくる基礎固めだという。ビジネスモデルも、これまでの取引成立の手数料収入だけでなく、サービス提供者からの課金による広告型の収入源の確保や、相談のその先にあるソリューションの提供までをビジネス領域として拡大する「ココナラプラットホーム構想」を掲げた記者会見を本日行った。

「既存で確立したユーザの定着率とサービス自体の純粋想起を通じて集客の窓口を確立しました。そこからさまざま大きな産業がある領域につなぐことができる。例えば占いや離婚相談に来た人に法律相談の広告を見せたり、旅行の行き先を悩んで相談に来た人に旅行パッケージのサービスを提供することで旅行マーケットと接続できたり。相談というハードルの低いところから、あらゆるジャンルの大きなマーケットへと橋渡しする。Googleで検索するのではなく、ココナラで相談してそこから取りに行く、ということが可能になる」(南氏)

取引手数料収入から送客手数料などの広告収入、その先にはココナラ自体でビジネスを展開することも考えられる。今回の資金調達の提携先であるVOYAGE VENTURESを通じて、ECナビやPeX、リサーチパネルなどのメディア事業や、Fluctなどのアドテク事業との連携によるマーケティング投資を本格的に開始する予定だという。

あらゆる窓口を抑えながら、自社でビジネスを展開したり、ときにはサービスECを買収するなどしながら次第にリアルなビジネスへと展開する、「ココナラ経済圏」をつくると南氏。2018年上場を目指すと目標を掲げた。

ワンコインという軸をもとにCtoCマーケットプレイスの先を見据えながら、次第にサービスを築いてきたココナラ。今回の事業戦略をもとに一気にサービスをスケールさせようとする考えがそこにはある。急成長ではなくしっかりとユーザコミュニティと文化を作ってきたことによる地盤固めを軸に、今後のサービス成長も期待できるかもしれない。

----------[AD]----------