不動産クラウドファンディングのクラウドリアルティが、グローバル・ブレインからシード資金を調達

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クラウドリアルティ 鬼頭武嗣氏

不動産特化型クラウドファンディング事業を準備中のクラウドリアルティが、スタートアップ向けベンチャーキャピタルのグローバル・ブレインからシード資金を調達したと発表した。調達額については明らかにしていないが、数千万円程度に上ると見られる。

クラウドリアルティは、収益不動産向けのクラウドファンディング・プラットフォームで、家賃収入のある住宅やリノベーション物件向けに資金を提供。建築コストの高い都市部よりも、むしろ、リノベーションすることで不動産価値が高まりやすい地方にフォーカスしている。現在サービスは準備中で、2016年3月のローンチを目標に掲げている。

クラウドリアルティの創業者で代表取締役の鬼頭武嗣(きとう・たけし)氏によれば、地方創生の流れに貢献することで、サービスに社会的意義を持たせることを強調。投資先の不動産を匿名化せず、資金提供者がどのような意図のある不動産に出資するのかをわかるようにしたいと考えている。また、典型的なクラウドファンディングが(銀行に代表される)間接金融的な側面を持ちつつあるのと対照的に、クラウドリアルティでは、資金提供者と不動産のオーナーとを直接的に結びつけるプラットフォームを目指すとしている。

日本国内の不動産向けクラウドファンディングとあわせ、ヨーロッパやアジアの消費者金融、中小企業向け金融の P2P レンディング・プラットフォームにも投資していくとのこと。この点においては、この業界で先行するソーシャルレンディング・プラットフォームのクラウドクレジットとビジネス領域が重なる部分もある。

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鬼頭氏は東京大学で建築を学び、まちづくりや都市づくりの分野に傾倒。ボストンコンサルティンググループを経て、金融の側面から不動産分野に関わることに興味を抱き、メリルリンチの投資銀行部門に勤務していた。クラウドファンディングの隆盛から、不動産を対象としたクラウドファンディングの可能性に注目し、昨年12月クラウドリアルティを設立した。

不動産のクラウドファンディング分野には、Lucky Bank(ラッキーバンク)やロードスターキャピタルが運営する OwnersBook(オーナーズブック)LCレンディングなどがある。各社のサービスの差別化要素や強み、相違点については、機会を改めて紹介したい。

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