グローバルなゲーム市場へ進出する中国ーー大きな国内市場を越えて国際競争へと踏み出す理由とは?

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Above: Daniel Su has set up a North American office for China's Game Hollywood in Montreal. Image Credit: Dean Takahashi
上:Daniel Su氏は、中国のGame Hollywoodの北米拠点をモントリオールに設立した。
Image Credit: Dean Takahashi

モントリオール発 ー 様々な形で、中国はグローバルなゲーム市場で、順調にその存在感を増しつつある。中国の株式市場が今年落ち込んだことを考えると、この傾向はある意味驚くべきものだ。株式市場の落ち込みは資金調達をより難しいものとする。

だが今週、中国のいくつかの企業は、いわゆる「景気の沈滞」の最中であっても、なにを達成することができるのか、世に示した。Shanda Gamesは、19億ドルの取引で株式の非公開化を行った。これは、個人取引においてより高い評価額を得ることを目指すという、公開で取引を行う中国企業により多く見られるようになっている取引だ。中国でBlizzard’s World of Warcraftを公開した NetEase は、9月30日で終わった第三四半期で、四半期の収益が10億ドルであったことを報告した。同社は近々、Kung Fu Panda のモバイルゲームをローンチする予定だ。中国の企業は、世界レベルにおいてとても大きくなりつつある。中国は世界でもっとも大きなゲーム市場となり、予想もしない場所で中国企業の姿が見られるようになった。

私は今週、モントリオール国際ゲームサミット(MIGS 15)に参加していた中国のゲーム企業に、今後の成長について話を伺う機会があった。中国のゲーム企業 Game Hollywoodの北米担当ゼネラルマネージャーの Daniel Su氏は、最近モントリオールに移った。広州に拠点を置く、人気ゲームWartuneのパブリッシャーは、より人気のある米国西海岸を迂回して、欧米のゲーム市場への進出の一環としてモントリオールのプログラマーとクリエイティブな人材を求めてやってきた。

「モントリオールは、事業にかかる費用がそれほど高くありません」と、GamesBeatとのインタビューでSu氏は答えた。「私たちは、グラフィックアーティストや、私たちのやっていることを改善できる人材を求めています。北米におけるPRとマーケティングの手段を開発していきたいと思っています。モントリオールは、そうした目的を満たす上で平均的に良い場所です。」

Game Haollywoodは2011年に設立され、6カ国に250名の従業員がいる。中国に留まって成長することもできるだろう。だが、中国市場における競争は高まっている。オンライン、モバイルゲームの両者において。中国政府は、中国のゲーム企業に対して、世界市場のシェアを高めるためにも世界に事業進出するように急かしている

中国のゲーム市場の伸びは止まらない。2015年前半、中国のゲーム業界は21.9パーセント伸びて、605億1000万人民元となった。PCゲームの成長率が40.5パーセントなのに対して、ウェブベースのゲームは12パーセント成長した。モバイルの成長率はもっとも大きく、今年前半で67パーセント成長して219億人民元となった。2014年、モバイルは146パーセント、219億人民元まで成長した。それは、全体の25パーセントを占める。その3年前には、その数は10億人民元でしかなかった。

しかし、中国政府のSAPPRFT 庁(報道機関、出版、ラジオ、映画、テレビの政府機関)のデジタル出版部の副官 Song Jianxin氏は、中国のゲーム企業にとっては世界に進出し、中国だけでなく世界市場で人気となりうる知的財産を所有することがますます重要になりつつあると述べる。

上: Image Credit: Dean Takahas
上:CMGEのRingo Zhu氏
Image Credit: Dean Takahas

「国内市場だけに力を入れるべきではありません。国際競争に参加していく必要があります。そうすれば、世界のゲーム産業でより高い地位を占有できる機会を得られるようになります。そうすることによってのみ、私たちは世界に対して中国のゲームと文化を促進することができるのです。ただ海外市場を訪れるだけではだめです。さらに踏み込んで、知的財産のコラボレーションやコンテンツ制作に関わっていく必要があります。」と彼は付け加えた。

Game HollywoodのSu氏は、モントリーオルに根を張るゲーム企業の一つとして、まさにそれを実行している。同社は、1000万の登録プレイヤーを抱える、自らの知的財産 Watruneを所有するという恩恵を得ている。また、北米、欧州、アジアにおいてDDTank Mobileを最近リリースした。

一方、CMGE(China Mobile Game and Entertainment)の事業開発ディレクターのRingo Zhu氏もまた、欧米におけるプレゼンスを高める計画の一環で、カナダのトロントに拠点を設立した。CMGEは5カ国に1,200名の従業員がおり、欧米のモバイル企業への投資を計画している。

「ゲーム産業への投資はいくらか落ち込みましたが、私が見聞きしてきたことから思うのは、中国やアジアの企業は欧米での投資をさらに拡大しようとしているというものです」MIGS 15における、ゲーム資金調達の私のパネルでZhu氏はこう述べた。「CMGEでは、中国本土、韓国、台湾への投資において、ゲームエンジンのプロバイダー、インスタントメッセンジャーの開発者、コミックやアニメのクリエイターに投資してきました。ですが、カナダ、そして欧米の他の場所においても投資機会を見つけようとしています。」

彼は続けた。「私たちは、アジアと欧米の両方で成功する可能性のあるモバイルゲームを制作する能力をもつスタジオを探しています。特定の国や地域をターゲットにしたゲームは求めていません。良いゲームというのは、良いゲームなのです。それは、場所に関わらず成功します。」

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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