上海市食品薬品監督管理局が、O2Oフードデリバリアプリの取り締まりを強化

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中国において、O2Oフードデリバリはここ数年で驚くべきほど爆発的に増加しており、Baidu(百度)や Meituan(美団)のような有力企業も参入しているほか、Ele.me(餓了麼)のような強力で新たなスタートアップも誕生した。その理由は明らかだ。O2Oフードデリバリは、誰にとっても得だからだ。レストランは着席スペースを追加せずにより多くの顧客を獲得でき、顧客は自分が欲しい食品を玄関先まで配達してもらえる。

しかし、上海市食品薬品監督管理局(SFDA)によると、中国のO2O飲食業者のいくつかは規準が緩いという。最新の調査では、Ele.me、Meituan、Dianping(大衆点評)など多数のプラットフォームに下記のような問題があることがわかった。

  • 販売業者の飲食サービス許可書の掲示がない
  • 無許可飲食業者の所在地付き許可書を記載している
  • 借りた許可書を記載している(実際の食品調達先とは異なる食品業者の名義及び所在地の許可書)
  • 偽造許可書を記載している(偽造の食品業者名及び所在地を使用した許可書)

これらプラットフォームは上記の問題を一掃し、直ちに無許可食品業者から調達した製品を全て除外するよう要請されている。また SFDA は犯罪行為も調査しており、5万元から20万元(7,800米ドル~3万米ドル)までの罰金を課す可能性もある。

これは些細な問題のように思えるかもしれないが、食品の安全性が問題になることが多い中国では、食品の調達に大きな懸念が寄せられている。スキャンダルが次々と起こるため、復旦大学の学生が後に非常に人気を博すようになるサイトを開設し、それらすべてを記録したという数年前に比べれば、注目を集める事例は少なくなってきた。だが問題は残っている。例えばほんの数ヶ月前、中国企業が生産した乳製品に、違法に高レベルのスルフォシアン酸ナトリウムが含まれていることがわかったのを受け、河北省の職員が強制リコール命令を出した。

SFDAの調査によると、結局Ele.meやMeituanのような大企業にとってはそこまでダメージを負う問題でもないのだろう。Ele.meにいたっては6.3億米ドルを調達したばかりで、3万米ドルの罰金など小さなものにすぎない。

しかし最も資金力のある企業でさえ、食品スキャンダルには注意を払う必要がある。例えば、大多数の人に安全性が保証されていない食品を届けることで食中毒でも発生してしまうようなスキャンダルが起こると、それこそ企業のコアビジネスが大きなダメージを受けてしまう。最悪の場合、企業を徹底的に崩壊させてしまうことがあるのだ。2008年にメラミン混入粉ミルク事件を起こして倒産してしまったSanlu(三鹿)は、当時中国最大の乳製品メーカーであった。

もちろんそのような極端な事例はO2O分野においてはあまり起こる可能性はない。だが、小さい規模のスキャンダルでさえフードデリバリ企業には深刻な影響を及ぼすことがある。結局、あるフードデリバリー企業が大腸菌で汚染された食品をとあるオフィスへ近頃宅配したというニュースを見て、昼食をその企業に注文するだろうか? それとも代わりに他の企業に注文するだろうか? O2Oフードデリバリ企業は食品を自社で作っているわけではないが、もし顧客が食品供給源について疑いを持つと、他のデリバリ企業を試すようになるだろう。

だとすると、中国のO2Oフードデリバリ業界は規制に従って運営することが賢明だろう。偽造ではない公式許可書を徹底することは、中国O2O業界の成長スピードを落とす大きな要因になるだろうが、SFDA が認可していない裏通りの調理場ではなく、適正に認可された調理場から食品の安全を届ける保証につながるのであれば、価値があることである。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】