2015年に実施された、中国からインドへのスタートアップ投資4案件を振り返る

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中国とインドは世界人口のおよそ3分の1と2つの成長著しいeコマース市場の舞台である。2014年は両国間の交流を深めるため中印友好年に指定されたが、それぞれの企業にとってお互い共に働き始めようとすることは何ら不思議なことではない。

4つとはごく限られた投資数ではあるが、その額面規模は目を見張るものがある。中国のインターネット大手企業はインドのウェブ・モバイル市場の可能性を注視している。

Alibaba(阿里巴巴)と ANT Financial(螞蟻金融)→ One97(Paytm)に8億9,000万米ドルの投資

Alibaba(阿里巴巴)が One97 が所有するインドの Paytm に投資すると決めたとき、活気のあるモバイルエコシステムが目標だった。Alibaba の金融部門 Ant Financial(螞蟻金融)は2月に最初の投資を行い、Alibaba は取引の最後になって参加した。

Ant と Alibaba は Intel Capital や Silicon Valley Bank など他の多くの投資家に続く、Paytm への最新の投資だ。Alibaba の過去の国外への投資はメッセージアプリの Snapchat と Uber のライバル Lyft などがある。Alibaba の投資先リストはモバイル市場で成功している企業のほとんどと言えるかもしれないが、実際はかなり選択的である。例えば Lyft への投資は、中国企業Didi Kuaidi(嘀嘀快的)のライバルである Uber に対抗することが、少なくとも部分的要因である。

2000年に設立された One97 はニューデリーに拠点を置くモバイル向けマーケットプレイスだ。Paytm が 主力のブランドである。2010年にローンチした Paytm はインドのモバイル顧客の送金を決済してくれる。ユーザはアプリを使ってプリペイドモバイル料金のトップアップ、コンサートなどのチケット購入、ホテル予約、SMS を通した音楽配信、ビデオ鑑賞、芸能ニュースへのアクセスやゲームを楽しむことができる。Paytmはおよそ1億人のユーザを誇る。

ユーザはバーチャル財布にお金をチャージし、請求書の支払い、公共交通機関の利用カードのチャージ、バスや遊園地のチケットの購入ができる。ウェブサイトでは携帯電話の割引販売も行っている。

Didi Kuaidi(嘀嘀快的)→ Olaへ9億米ドルの投資

2010年に設立された Ola は、Uber や Lyft に似たインドで最も成功しているオンデマンド配車アプリだ。中国のタクシー配車アプリ Didi Kuadi は、11月中旬にインドのアプリ市場へ最後に参入し数回投資を行った。この投資は Tiger Global Management 主導で行われた。Tiger Global Management は Ola へ継続的な投資を行っており、Ola の重要な資金提供元となっている。

Didi Kuaidi は最大の競合相手 Uber に対抗して、中国2大配車アプリが2月に合併して誕生した。過去にはUberの米国でのライバルLyftへ1億米ドル投資した。さらに同社は Uber の東南アジア最大のライバル GrabTaxi への3億5000万米ドルの資金調達にも参加している。

Alibaba(阿里巴巴)→ Snapdealへ5億米ドルの投資

Snapdeal は Paytm に似たオンラインマーケットプレスだ。携帯電話、タブレット、衣服、本などを販売しており、常に限定商品やセール、時にはキャッシュバックが行われることもある。

eコマースは Alibaba の強みで、中国企業である Alibaba が Softbank など他の複数の企業が参加した Snapdeal の最近の資金調達を主導したのはあまり驚くことではない。

Tencent(騰訊)→ Practoへ1億2,000万米ドルの投資

中国のもう一つのインターネット大手 Tencent(騰訊)は Practo の最新の資金調達を主導した。Alibabaは投資に保守的になりがちだが、Tencent は早期のスタートアップを支援するのを好むようだ。ヘルスケアスタートアップの Practo は今年設立されたばかりだが、素晴らしいことに、Sequoia Capital や Google Capital を含む投資家から多額の資金を調達することに成功した。

Practo はユーザがヘルスケアの専門家を見つけ比較するための予約アプリだ。診察予約を取ることもできる。医師はこのアプリで患者や臨床試験の予約や管理をすることが可能だ。また、患者はスパ、サロンやジムの予約をすることもできる。

開発という点では、中国がインドの競争相手と呼ぶにはまだ早いだろう。しかし、eコマース、タクシー配車サービス、オンライン決済といった2015年に成長した多くの分野において、中国も力を伸ばしていることも知っておくべきだ。これらの分野において、同じ企業名をいくつも目にする。中国の企業はおそらくかなり戦略的に、お互いに競争するよりも協力したいと考えているのは明らかである。

Alibaba や Tencent の巨大な投資はeコマースの VIP クラブに名を連ねる一歩となる可能性が大いにある。それは決して悪い地位ではない。地域内で存在を強めることは中国企業にとって間違いなく得策だ。どう思われるかわからないが、私はこの(中国・インド投資)リストを翌年も見てみたい。インドにおけるeコマース市場の成長の様子を見ていると、リストはまだまだ続いていくだろう。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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