電通ベンチャーズが、家庭向けの分子レベル健康チェックデバイスを開発する「Cue」に出資

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箱型のハードウェアと診断カートリッジにより、家庭で分子レベルの健康チェックができるサービスを提供する「Cue」に対し、電通ベンチャーズが出資したことを25日明らかにした。出資額や出資比率については開示されていない。電通ベンチャーズにとっては、Jibo(コミュニケーション・ロボット)、Agolo(要約コンテンツ自動生成)、Nextbit(クラウド最適化スマートフォン)、Sensai(ビッグデータ解析)などに続く、5件目の出資案件となる。

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Cueはサンディエゴに拠点を置くスタートアップで、手のひらサイズの箱型ハードウェア、5種類の専用カートリッジ、サンプル採取用のスティックからなる健康チェックプラットフォームを開発している。唾液、血液、粘膜などの少量のサンプルを採取し、指定されたカートリッジを使うことで、それぞれ、ビタミンD、炎症、インフルエンザ、テストステロン、妊娠適性などの分析を手軽に行うことができる。数分の分析後、分析結果はスマートフォンアプリに表示されるしくみだ。

当初はプレオーダーの形で、FDA(アメリカ食品医薬品局)の認可を受けない治験用医療機器に対する適用免除を受けて販売していたが、今後は各国当局の承認を受けて本格的に販売を開始するとのこと。2016年半にヨーロッパや香港、2016年中にアメリカ、2017年に日本での発売を目指している。現在5種類しか検出できない検査項目も、20種類程度にまで増やす計画だ。

Cue はこれまでに、Apple HealthKit との連携の可能性を示唆しているが、同時に Samsung Digital HealthGoogle Fit など、テクノロジー大手企業のヘルスケア系プラットフォーム連携する可能性も否定できないだろう。

Cue はこれまでに、シードラウンドで100万ドル(時期および調達先不明)、2014年に実施したシリーズAラウンドで、Sherpa Ventures と ライフサイエンス専門 VC の Immortalana から750万ドルを調達している。また、Immortalana は、Cue にとって、エンジェルラウンドの投資家でもある。

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