月間アクティブユーザーが1億を超えたPinterest、その検索機能がスマートになっていく理由

SHARE:
上:最新のビジュアル検索機能を試したときの画面 画像:スクリーンショット
上:最新のビジュアル検索機能を試したときの画面
画像:スクリーンショット

数年前に初めて使った際には「オンライン版スクラップブックか」程度にしか思っていなかったプロダクト。だが今や、なんとなく素敵なものを眺めたいと思ったときに立ち上げてしまい、気づくと毎日結構な時間使っているアプリがある。Pinterest だ。

「Pinterest上で発見することとは、ユーザーが最初は自分が探しているものが分からなくても、自分が大好きなものを見つけられるようにすることなのです」同社のエンジニアKevin Jing氏は、Pinterestにおける「Discovery」の意味についてこう述べる

Pinterestのレコメンデーション、検索機能は、確かに2、3年前に比べると凄まじい進化を遂げている。その結果、着実にユーザーも増えているようで、今年9月には月間のアクティブユーザは1億人を突破した。数ヶ月前の調査によれば、Pinterest の閲覧がきっかけで商品の購入したことがあるユーザーは32パーセントもおり、広告・ECプラットフォームとしての潜在力も高い。

そんなPinterestの躍進は突然始まったことではなく、数年かけて戦略的に打ってきた布石の結果でもある。数々の布石のうちの一つが、2014年はじめにコンピュータビジョンツールを開発するスタートアップVisualGraphの買収だ。GoogleでコンピュータビジョンのチームにいたKevin Jing氏が7年勤めたGoogleを去って、立ち上げたのがVisualGraph。Pinterestによる買収によって、Jing氏もまた同社に加わることになる。

Facebook、Google、Microsoft…コンピュータビジョン、ディープラーニングの開発者は米西海岸のテック企業のどこもが高待遇を掲げて引きつけることに必死だが、Pinterestが2014年はじめの段階でVisualGraphを買収できたことは、その後の事業において非常に大きな意味をもつだろう。

Jing氏の参加するPinterestの Visual Discoveryチームは、Pintrestの持つ膨大なデータに付されたデータを元にディープラーニングを取り入れることで、個々のユーザーが求めている情報を推測して、レコメンデーションする。

「私たちの持っているデータはすばらしいものです。(中略)コンピュータビジョンの研究者であれば、どのようなデータよりも、このデータセットに興奮するでしょう」とJing氏は、VentureBeatに対してかつてコメントしている

Pinterest は、カリフォルニア州立大学バークレー校のBerkeley Vision and Learning Centerとも提携し、ディレクターのTrevor Darrell教授は同社のアドバイザーも務める。最新の学術研究を取り入れながら、Pinterestはユーザーにとって便利な機能を打ち出してきた。

今年5月には、ユーザーが表示するピンに対して関係性の高い他のピンを表示する「関連するピン(Related Pins)」機能がディープラーニングを取り入れたシステムによって改良された。その後のユーザーの「関連するピン」へのエンゲージメントは、今年5月以来50パーセントも伸びている

さらに先月には、新たにビジュアル検索機能も追加された。ピンされた画像上で、検索範囲を選択でき、その選択されたモノに類似したモノが示されるという機能だ。

500億以上のピンが存在する中で(その数は日々増え続けている)、1億以上の月間ユーザー一人ひとりに対して満足のいくエクスペリエンスを提供するという大きな挑戦は今後も続いていくようだ。

----------[AD]----------