食糧ロスを流通の効率化で改善するフード・テックのプラネット・テーブル、CAV等から1億円を調達

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2016.1.8

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食糧の流通やビッグデータを扱うフードテック・スタートアップのプラネット・テーブルは1月8日、サイバーエージェント・ベンチャーズ、セゾン・ベンチャーズなど3社を引受先とする第三者割当増資を実施したと発表する。

調達時期は昨年12月で、調達総額は約1億円。株式比率などについては非公開となっている。同社は今回の調達で運営する流通プラットフォーム「SEND」の国内展開加速に向けて営業体制、および開発体制の強化を実施する模様だ。

現在展開している流通プラットフォーム「SEND」は良質な生産者と都内でも高価格帯のレストランを直接つなぐ、狭小の流通ネットワークになっている。2015年8月にはオンライン・マーケットプレースも公開し、生産者・購入者共に200ほどの事業者が利用するようになった。彼らの特徴は、このオンライン・プラットフォームだけでなく、流通網まで自社で動かしているところにある。

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一見すると非効率とも思える彼らのビジネスモデルについてはこちらの取材記事をご覧いただきたい。なかなか描いている絵は壮大だということがわかるだろう。

<参考記事>

オフィスには上記のような冷蔵庫がずらりと並び、中には出荷前の食料品がぎゅうぎゅうに詰められていた。取材したのが実は年末差し迫った日で、一瞬余ったのかなと思ったのだが、同社代表取締役の菊池紳氏によれば、この量は数日ではけてしまう量なのだそうだ。

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「これまで生産者と飲食業を中心に情報収集していました。SENDは収益事業でもありますが、同時に実証事業でもあり、大きくすることよりもいい買い手と売り手を集めることに重要性を感じていたんです。マーケットプレースという形ではありますが、なんでも売り買いできるというより、ここに来れば安心だとか、他にないものがあるということの方が大切なんです」(菊池氏)。

オンライン・マーケットプレース形式で数百社のネットワークというのは決してバカみたいに大きな数字には見えない。しかしこうやって質と独自性にこだわった場所には必ず何かを求めてユーザーがやってくる。結果としてSEND事業自体は右肩上がりに伸びているということだった。

一方で拡大がスタートアップにとっては至上命題でもある。

彼らの丁寧なやり方では関東圏をカバーするだけでも相当の人的労力が必要になるだろう。そこで菊池氏は今後の拡大計画として一部流通網についてはネットワーク化を考えているという。単純に外部事業者に流通を委託したのでは不安になる品質部分については、うまくマーケットプレースにある情報網を活用するという。

「これまでハンズオンでやっていたビジネスモデルを徐々にプラットフォーマーへ移行していきます。品質の担保やトラブル対応など、CSの重要性はどんどん高まると考えてます。その過程で物流もやはりクラウド化していくと思うんです。ただ、これまでは品質の高い物流を担える人材が可視化できていなかっただけなんです」(菊池氏)。

つまり、SENDというマーケットプレースで集まった生産者、レストラン事業者の好みや品質など、多種多様な需要と供給の情報を一元的に管理できれば、いつ、どこで、誰が、どのような食材を求めていて、作っているかが把握できるようになり、こういった細分化された需給を誰でも繋ぐことができるようになる、というのが彼らの考え方なのだ。

いわゆる大手がPOSでやってることをもっと細分化されたマーケットで丁寧にやっている、というのに近い。この辺りについてはいろいろアイデアを聞いているが、実際に稼働したところで具体的な結果を聞いてみたい。

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