カカオが韓国最大のデジタル音楽配信サービス「MelOn」を約1,800億円で買収、メッセージング・プラットフォームとの統合で世界進出へ

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カカオが、韓国最大のデジタル音楽配信サービス「MelOn(멜론)」を運営する LOEN Entertainment(로엔엔터테인먼트、KOSDAQ: 016170)の株式持分76.4%を1兆8,700億ウォン(約1,800億円)で買収したと発表した。カカオは、今回の買収により、LOEN の音楽コンテンツとカカオのモバイルプラットフォームを組み合わせた新たな市場を創出する計画で、音楽制作者のコンテンツ・エコシステムを拡大し、競争力のあるコンテンツで世界進出を模索する。

カカオは、今回の買収資金を確保するために、LOEN の既存株主である Star Invest Holdings(스타 인베스트 홀딩스)らから7,500億ウォン(約730億円)を調達しており、残りを自己資金と引受金融により工面する。必要に応じて外部投資家からの資金調達も進める計画だ。

(編注:LOEN は2013年7月に Affinity Equity Partners の子会社である Star Invest Holdings が、韓国のモバイル大手 SK Planet から2億3,900万ドル(約290億円)で買収している。LOEN は韓国の K-POP アーティストや有名俳優が所属する複数の芸能事務所の株主でもある。SK Planet は、Star Invest Holdings に対し、競合となる同業の通信会社への LOEN 売却を禁じたとされ、このため、売却先を探していた Star Invest Holdings が、カカオへの買収資金の融通に応じたと考えられる。)

カカオは、モバイル時代の重要な成長動力の一つであるコンテンツプラットフォーム事業に注目してきた。そのために「1boon(1분)」などのモバイルコンテンツプラットフォームの拡大、「Daum TV Pot(Daum tv 팟)」を活用した動画コンテンツの強化を進めており、最近ではカカオのページから有料モバイルコンテンツプラットフォームを成功させた、「Podotree(포도트리)」を買収し子会社化している。

カカオの代表を務めるイム・ジフン(임지훈、英語名:Jimmy Rim)氏は、次のようにコメントしている。

音楽はモバイル時代に最も愛されるコンテンツで、一曲が一世代のライフスタイルを変えたり、全世界の大衆文化に大きな影響を与えるほど強力な力を持つ。カカオのモバイルプラットフォーム競争力と、LOEN が持つ音楽コンテンツをあわせることで生み出される無限のシナジーが、世界進出のための良い機会を提供するだろう。

MelOn は360万人の有料ユーザを有しており、韓国国内のデジタル音楽市場で市場シェア1位の座を誇っている。

【原文】

【via BeSuccess】 @beSUCCESSdotcom

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