〈アジアHWスタートアップ・インタビュー〉部屋の空気状況をモニターし、呼吸器疾患を持つ人をサポートする「uHoo」

cycircl-150x150本稿は、Choon Yan (CY) Tan 氏による寄稿である。

Choon Yan (CY) Tan 氏は、PayPal および Braintree のアジア太平洋におけるスタートアップ・アクセラレータ、インキュベータ活動を牽引している。銀行テクノロジーの経験を持つほか、Google では、Android および Chrome 製品のデータ分析の専門知識をもとに、カリフォルニアで Google のサプライチェーン・インテグレーション・チームを牽引していた。

日本の Open Network Lab、マレーシアの MaGIC、シンガポールの Startup Bootcamp などの主要アクセラレータで決済最適化のメンター、Echelon や TechCrunch などのアジアのスタートアップ・カンファレンスでスピーカーを務めている。(これまでの寄稿はこちら


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uHoo は、スマートで美しいデザインの屋内用空気品質感知センサーで、吸い込む空気が健康に及ぼす影響を検知して警告を発する。このデバイスは、屋内環境の湿度、温度、埃、有害化学物質、二酸化炭素、一酸化炭素、気圧、オゾンを検知できる。

私は、uHoo の CEO、Dustin Jefferson S. Onghanseng 氏と会う機会を持つことができ、彼らのハードウェアベンチャーに関する話をした。

uHoo について教えてください。

uHoo のアイデアは、寮の部屋で話をして生まれた学校のプロジェクトが始まりです。私達が開発した製品は、多くの競争を勝ち抜いたので、香港科技大学(HKUST)のMBA課程のクラスメイト Brian 氏とチームを組んで、まだ大学にいる間にuHooを立ち上げました。授業には出席せず、uHooのことばかりを四六時中考えていました。

なぜテック起業家に転身したのですか?

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uHoo CEO Dustin Jefferson S. Onghanseng 氏

uHoo は、大学のプロジェクトとしてスタートしましたが、初めからできるだけ現実のビジネスのようにするつもりでした。MBA課程を受講している間、さまざまな地域(アメリカ、北アジア、東南アジア)の人々の異なった考え方を理解し、製品をより洗練するためのプロセスに対するフィードバックを得る試験台として様々なビジネスコンペに参加しました。

例えば、非常に清潔で緑の多い町、アメリカ・ポートランドで育った人の考え方は、ロサンゼルスやニューヨークのような都市部で育った人のそれとは大きく異なっていることがわかったのです。この違いを理解したことで、私達は触発され、ビジネスを始めてみようという考えが生まれたのです。

なぜ、その課題に打ち込もうと思ったのですか?

私は鼻炎、Brian 氏は喘息持ちなので、同じような病気を持っている人に共感できます。そのような人に吸い込む空気に関する知識や、悪習や日々の行動がどのように家庭環境に影響するかの情報を提供することで、人々の健康を改善し、呼吸器疾患を防ごうというのが私達のモチベーションになっています。

販売やサービスの運営を多くの国で行っていますが、シンガポールのようなサービス志向の国にも拠点を置いていますね。どんな利点や課題に直面してきましたか。

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弊社の課題は、適切な人にチームに入ってもらうことですが、これはどの会社でも同じです。もう一つの課題は、採用率というもので、これは、どの程度、技術が受け入れられるかという度合いです。シンガポールの消費者は、他国の消費者と比べて、一般的に新しい技術を試したがりません。人件費という別の面では、他の場所と比べて、香港が安いです。

仕事を通して得たパートナーや取引先、MBAプログラム時のクラスメイトは非常に重要です。例えば、中国で独力でメーカーを探す必要はありませんでした。創業当時、MBAのクラスメイトが紹介してくれたスイスの取引先が、深圳でメーカーの良いネットワークをもっており、すぐにプロトタイプ製作を支援してくれました。

どのように製品の価格構成を決定しましたか?

価格設定は難しく、何も無いところから魔法の数字を取り出すのに似ています。価格を計算する科学的な方法は存在しますが、実際にどの程度、人がお金を払ってでも買いたいと思うかを知ることはできないでしょう。メーカーと話をし、市場を観察したり話を聴いたりし、最も重要なのは自分の予測に耳を傾けることで価格を決定しました。

以前に比べ、クラウドファンディングはハードウェアスタートアップが成功する助けとなっているのでしょうか?

クラウドファンディングのおかげで、成功した場合は、スタートアップは次の段階へ進めます。しかし、最終完成品を製造、供給するなどの複数の段階がまだ残されています。工場へのアクセスが容易になったおかげで、現在では、生産者は変動する注文量に対応することができるようになりました。

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ハードウェアスタートアップを始めるにあたって、もっと早くに知っておけたら良かったと思う落とし穴は何かありますか?

もっとスケジュールに余裕を持たせておくと良いということでしょう。物事は、必ずしも思った通りには進みません。適切な人員配置も必須です。特に、チームのメンバーがあなたのビジョンを信じている場合は特に重要です。

スキルよりも性格重視で候補者を選んでください。スキルは教えることができますが、姿勢は教え込めるものではありません。また、フィードバックを与えるために、人をランダムに選んでアイデアのやりとりをすると良いでしょう。

今後のプランはどんな感じでしょうか?

スタートアップなので、何年も先を見通す余裕はありませんが、製品のローンチやマーケティングに集中し、1ヶ月〜3ヶ月先を見るのに専念したいと思います。uHooは、人々が健康に暮らせる手助けをしたいという想いから始まりましたので、今後も引き続きそうありたいと思います。

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