グローバルFABアワード「YouFab 2015」の結果が発表、グランプリは3Dプリントワンピース

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デジタルファブリケーション領域の優れた挑戦を表彰するグローバルクリエイティブアワード「YouFab Global Creative Awards 2015(YouFab)」の受賞作品が発表された。

YouFab は、デジタルファブリケーション領域の価値向上と活性化をクリエイティブという側面から推進しているアワードで、主催はFabCafeグローバル、今回が4回目の開催となる。

26カ国から152作品が集まり、受賞はグランプリ、準グランプリが各1作品、ファイナリストが23作品となった。

今年はファッション分野の多様化が顕著で、3Dプリントによるワンピース、自動化された編み機からカスタムできるジュエリー、アクセサリーのハックまで、デザイン、技術、ファッションを融合しようとするアイデアが多く見られた。

また、アルゴリズムを用いる5軸CNCマシンや、ソニーの「MESH」、3Dプリンターなど、マシン分野からも、テクノロジー的にもアイデア的にも秀でた作品が数多く選出されている。

グランプリは、米国のデザインスタジオnervous systemによる、3Dプリンティングで作成した「Kinematics Dress」だ。

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何千もの異なる形の三角形のパネルが蝶つがいによって繋がれ、一つ一つのパネルが繋がった状態でプリントされるため、組み立てる必要はない。これまでの布地とは異なり、堅さ、ドレープ、柔軟性、多孔性、パターンを様々に変化させることができ、着る人のサイズにぴったり合うドレスがプリントされるという作品。

また準グランプリには、チリのDiego Pinochet氏による「Making Gestures: A personal Design and Fabrication system」が選ばれた。

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学習アルゴリズムを使い制御する5軸CNCマシンで、ユーザーの動きに合わせて、リアルタイムでデザインや製作を行える人工頭脳学的システムを備える。ジェスチャーを使用し、頭脳や身体と、デザインツールのリアルタイムなインタラクションを目指している。

今回審査を行ったのは、慶應義塾大学 環境情報学部 准教授の田中浩也氏、クリエイティヴキュレーターの四方幸子氏、ライゾマティクス 代表取締役社長の齋藤精一氏、ArchitectkiddプリンシパルのLuke Yeung氏、プロダクトデザイナーのLuki Huber氏、Zeczec共同設立者のQuake Hsu氏の6人。

グランプリ作品1点、準グランプリ作品1点、ファイナリスト作品23点(日本からの作品11点)を選出した。全受賞作品は公式サイトから見ることができる。

受賞作品は、2016年1月23日から2月8日までの間、東京渋谷のFabCafe Tokyoで展示される。また、1月22日には授賞式と展示会オープニングレセプションが開催される予定だ。

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