Cherubic Ventures(心元資本)が時速1,000キロの輸送システムを開発するHyperloop Technologiesに出資

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Hyperloop CEO Rob Lloyd

アーリーステージ向け VC の Cherubic Ventures(心元資本)は1月28日、Hyperloop Technologies(推定時速1,000kmの高速輸送システム構想)に未公開金額を投資したと発表した。

Elon Musk 氏がこの構想のホワイトペーパーを掲げ、Uber の投資家である Shervin Pishevar 氏と SpaceX のエンジニアである Brogan BamBrogan 氏によって Hyperloop Technologies Inc. は2014年に設立された。

先進的な考え方を持っていることで有名な Musk 氏(同氏は火星移住説を唱えている)のアイデアは当初、SFの空想として片付けられていた。本プロジェクトは、ロサンゼルスとサンフランシスコ間(車の移動なら6時間半の距離)を約30分で移動できる技術を持つ高速鉄道としてスタートした。

物理的には、地上に設置された低気圧で動作するチューブシステムを活用する。猛烈なスピードでネットワークを移動するために、乗客は「カプセル」に乗り込むことになる。

初期には誰もが懐疑的だったが、Hyperloop Technologies は2015年後期になると急成長した。

現在は、ロサンゼルス拠点のエンジニアリング企業 Aecom、スイスの真空技術製造業 Oerlikon Leybold Vacuumと提携している。

Cherubic Ventures の設立者である Matt Cheng(鄭博仁)氏は、公式声明で次のように語った。

シリコンバレーでは全てのことが可能なのです。時には、偉大な目標だけで最高の人材を引き寄せることもできますし、不可能を可能にすることもできます。こういった大胆な精神はアジアで見つけるのは難しいでしょう。

さらに続けてCheng氏は、同氏の見解として、アジアの学生たちは近道で問題を解決するよう教育されており、企業はできるだけ利益の高い製品を作ることに慣れてしまっていると語った。

革新的で影響力の高い企業が育成されづらくなっているのは、固定された考え方が問題なのだと同氏。

Cherubic の本社は実質サンフランシスコにあるが、同社は中華圏地域と東南アジアに特に重点を置いている。

その一例として、2015年12月、同社は台湾のモバイルストリーミング企業 AdPlay が600万米ドルを調達したシリーズAラウンドに参加していた。

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Hyperloop Technologies が計画の実行可能性からまだほど遠い位置にはあるものの、2016年を通して推進力を生み出し続けられるかどうかは興味深いところである。

Hyperloop Technologies の CEOは、Ciscoの社長 Rob Lloyd 氏である。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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