Didi Kuaidi(嘀嘀快的)は昨年のラウンドで30億米ドルもの資金を調達してもなお資金を必要としているのだろうか? おそらくそうではないのだろうが、ともかく今回いくらかの金額を手にしたようである。
同社は火曜日(1月26日)、招商銀行(CMB)と新たに提携したと発表した。この提携案件には同行から Didi Kuaidi への「戦略的投資」が含まれているというが、その金額は公表されていない。
Didi Kuaidi の健全な財務状況からすると、今回の提携案件の主たる動機は投資ではなさそうだ。むしろ、中国最大級の銀行である CMB は、Didi Kuaidi との提携で数々の金融サービスを提供することが可能になる。
その最たるものは、Didiドライバーが新車購入のローンを両社から直接借りることができるようになる点だ。両社はクレジットカードとデビットカード事業も開始し、またアプリ内の課金サービスも Didi アプリに追加される。
ライドシェアサービスの Didi からすると、追加投資が得られることに加えて金融資産のマネジメント事業をも手に入れ、ドライバーはより車をアップグレードしやすくなるほか、目新しくて便利な決済オプションをひとまとめにすることができる(中国では多くの人が CMB のデビットカードを利用している)。
銀行側からすると、Didiとの提携により現在は Alipay(支付宝)と Wepay(微信支付)によって支配されているオンライン決済市場に足掛かりを得ることができる。
Didi は2億5,000万人のユーザと600万人のドライバーを誇り、もし CMB が同行のカードを使用してくれる相当数のユーザとDidi Kuaidi で新車の購入をしてくれる相当数のドライバーを獲得すれば、かなりの利益を手にすることができるだろう。
【via Tech in Asia】 @TechinAsia
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