タイのイベント管理スタートアップ Event Pop は、シードラウンドで50万ドルを調達したことを今日(原文掲載日:2月19日)発表した。このラウンドはシンガポールの KK Fund がリードし、オプトの東南アジア部門である OPT SEA、エンジェル投資家の眞下弘和氏(M&S Partners)が参加した。
名前が物語っている通り、Event Pop はコンサート、カンファレンスなどのイベントに特化したプラットフォームだ。チケッティング、決済、ウェブサイトのテンプレート、顧客管理(CRM)まで、さまざまなサービスを提供する。技術面でも、イベント主催者が参加者の動向を深く知ることができるよう、データ分析、顧客を知る機能などが用意されている。昨年創業した Event Pop はこれまでに、300件のイベントで10万枚以上のチケットを取り扱ってきたとのことだ。
Event Pop は以前、エンジェル投資家の Itthipat Peeradechapan 氏(別名:Tob Tao Kae Noi)氏から資金調達している。Event Pop の CEO Pattaraporn “Max” Bodhisuwan 氏は、Tech in Asia に次のように語った。
アーリーステージにおいては、Tob はこの分野の知識を得たり、主要な人物に会うのを支援してくれた偉大なコネクターだ。Event Pop が設立されてから今もなお、Tob は Event Pop をメンタリングし続けてくれている。
Event Pop CEO Pattaraporn “Max” Bodhisuwan. Photo credit: Event Pop
彼によれば、Event Pop はこの6ヶ月間で、まったくのゼロからタイ国内のイベントやチケッティング市場の2%を取り扱うまでに成長したのだそうだ。年内にはこの数字を10倍の20%までに引き上げたいとしている。Event Pop のチームは、展示会や企業研修など、より多岐にわたるイベントを扱えるよう機能を追加する予定だ。国際的なイベント主催者が、タイ国内でイベントを主催するのを容易にする機能も盛り込まれるだろう。
シンガポールの日刊紙 The Straits Times のシニアレポーター Grace Chng が Facebook に投稿いたところでは、シンガポールを拠点とする業務用チャットアプリの Pie は、Google の東南アジアにおける最初の買収対象になった。この投稿(友人からのみ参照可能)が正確であれば、9人いる Pie のエンジニアリングチームは、明日(19日)にも Google に加わるこ…
Pie の共同創業者 Pieter Walraven(左)と Thijs Jacobs(右)。
シンガポールの日刊紙 The Straits Times のシニアレポーター Grace Chng が Facebook に投稿いたところでは、シンガポールを拠点とする業務用チャットアプリの Pie は、Google の東南アジアにおける最初の買収対象になった。この投稿(友人からのみ参照可能)が正確であれば、9人いる Pie のエンジニアリングチームは、明日(19日)にも Google に加わることになる。Grace は、Pie のサービスは終了するだろうとも伝えている。
興味深いことに、Pie のエンジニア陣は、新興市場進出を図るべく Google がシンガポールで組成中のチームに加わる模様だ。Google の製品担当 VP である Caesar Sengupta 氏は、Google が Pie を買収した理由として、そのモバイルの方向性と起業家精神を挙げている。
この話について Pie の創業者である Pieter Walraven 氏と Thijs Jacobs に確認を求めたが、Google からコメントをもらうよう促された。
18日19時更新:Google は、同社のアジア太平洋地域ブログで Pie が買収されたことを確認した。後の投稿で、同社は新しいエンジニアリングチームが「これからインターネットにつながる数十億人のユーザに近づき、彼らに役に立つプロダクトを開発するため」に組成されたと述べている。シンガポールや海外から集まった Pie のエンジニア陣は、この新しいシンガポール拠点のチームの先駆けとなり、Google は新卒者や経験豊かなエンジニアらとあわせ、そのチームを増強することになる。
Google の投稿は、「母国に戻るか、シンガポールを母国と呼ぼう」と考えるエンジニアにとっては示唆を含んでいる。同じような思いは、シンガポールの Lee Hsien Loong 首相からもしばしば聞かれ、彼は最近のシリコンバレー訪問で、Facebook や Google にいるシンガポール人労働者と会い、ソフトウェアエンジニアリングを、シンガポールでより魅力的なキャリアパスにしたいと話した。