LinkedIn が AIを使った人材検索・マッチングスタートアップ「Connectifier」を買収

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<ピックアップ>LinkedIn acquires recruiting startup Connectifier

プロフェッショナル向けSNSのLinkedInは2月4日、損益報告書を通じて、法人向けに人材採用ソリューションを提供するスタートアップ Connectifierを買収したことを発表した。買収額の詳細は非公開だ。

「本日の午後に発表された Connectifier の買収は、私たちのコアとなるプロダクトを強化し、また今後のプロダクトの展開を加速させるのに役立つものです。機械学習をベースにした強力な検索とマッチング技術を活用して、採用担当者や人事採用マネージャーが完璧にフィットした人材を見つけるのに役立つでしょう」と、LinkedInは損益報告書内で述べている。

Connectifier は、2012年に元グーグル社員の Ben McCann 氏と John Jersin氏が創業したスタートアップで、カリフォルニア州のコスタメサに拠点を置いている。人工知能をベースにした検索技術を開発し、その検索インデックスには4億以上の求職者のプロフィールが含まれる。昨年には600万ドルを複数のVCから調達しており、顧客にはDropbox、eBay、Facebook、PayPay、Twitterなど大手のテック企業が名を連ねる。

今回の買収によって何名かのメンバーはConnectifierを離れるようだが、R&Dチームはサンフランシスコ市内へと拠点を移し、LinkedInの今後のプロダクト開発に取り組むようだ。

以前から、LinkedInとConnectifierの人材検索・マッチング技術は比較されることが多かった。2011年にIPOを遂げて、プロフェッショナル向けSNSとしての地位を確立している LinkedIn と創業からまだ数年のスタートアップConnectifierと、経験年数に大きな開きはあるものの「人材検索技術」においては、元グーグル社員が創業したConnectifierの方が一歩先を行っていると考察する声も聞こえていた。

たとえば TechCrunchは以前、LinkedInが3億8000万強の自社のユーザーベースを検索対象に使っているのに対して、Connectifierは何百万ものソーシャルネットワークや個人の情報が公開されているサイトをクロールしてプロフィールを作り上げ、情報の鮮度を判断して現在のプロフィールの精度を高めるアルゴリズムを開発していると、その違いについて言及している

人材検索技術において比較されてきた両者だが、今回の買収によってその競争には終止符が打たれた。LinkedInはこの買収を通じて、プロフェッショナル向けSNSとして今後の機能強化が期待される。

via VentureBeat

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