「GREEN FUNDING by T-SITE」はモール型クラウドファンディングサイトとして、企業向けのASPパッケージ提供を行ってきた。こうしたパートナー契約先における手数料はこれまでも低かったが、直営サイトの手数料は20%となっていた。今回、直営サイトにおいても起案者が手数料を低く起案できる「セルフプラン」を導入する。
「セルフプラン」は、手数料が低くなる代わりに、企画やページ制作をサポートしていたキュレーターの協力がなくなり、起案者自ら行う必要がある。そのため、まず「GREEN FUNDING by T-SITE」や他社プラットフォームでの起案経験者等を中心に、一定水準の与信・クオリティが担保できるユーザに対してのみ提供される。
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スーツを着て走った世界最速のハーフマラソンのギネス記録は、2015年12月にボストンで生まれた1時間24分41秒。この記録に挑戦したのは、Gihan Amarasiriwardena氏だ。「何のためにスーツで?」と思ってしまうが、彼はボストンを拠点とするメンズウェアブランド「Ministry of Supply」の共同創業者だ。 彼が身にまとって走った「Aviator Suit」というスーツは、柔…
スーツを着て走った世界最速のハーフマラソンのギネス記録は、2015年12月にボストンで生まれた1時間24分41秒。この記録に挑戦したのは、Gihan Amarasiriwardena氏だ。「何のためにスーツで?」と思ってしまうが、彼はボストンを拠点とするメンズウェアブランド「Ministry of Supply」の共同創業者だ。
チームの結成が2011年にさかのぼるMinistry of Supplyは、現在、ドレスシャツ、ジャケット、ニットセーター、靴下など約20種類ほどの商品を展開している。ブランドのファンに多いのは、都心部に住むアクティブで「思考が若い」ビジネスマンたち。最も厚い層は20代後半から30代半ばだが、ファンの年齢層は幅広い。日本では、代官山にあるセレクトショップ「Connected Tokyo」で取り扱いがある。
大学4年生の頃、地元ボストンのIDEOでインターンに。プロダクトを改良する機会を特定すること、またテストを繰り返すことで“実世界で機能する”プロトタイプの開発について学ぶこととなる。スポーツアパレルのデザイン、エンジニアリング的思考、人間中心設計。こうして培ったプロダクト作りの思想やアプローチは、今のMinistry of Supplyで大いに活きている。
「1日中着心地良く着続けられるプロフェッショナルウェアがないことに着目しました。幸運なことに、同じことを課題に感じていたのは僕だけではありませんでした。MITの起業家プログラムを通じて、似たコンセプトでプロダクト開発に取り組むAman AdvaniとKit Hickeyに出会いました。その後、2012年にKickstarterのプロジェクトを機にMinistry of Supplyが誕生しました」
インスピレーションはエンジニアの世界
まるで2枚目の皮膚のように人間の身体にフィットするようにデザインされた「LABS 3D Jacket」
ファストファッションの人気が俄然と高く、デザインを商品化する期間が短縮化される中で、Ministry of Supplyはそのプロセスを決して急がない。実際、Apolloのドレスシャツは、商品が市場に出るまでに18ヶ月間という期間を要し、他の商品も同等の期間をかけて商品化されている。
Ministry of Supplyにとって、洋服のデザインは、デザイナーのクリエイティブを表現するためのキャンバスではない。同社が最優先するのは、その洋服を1日中身にまとう顧客のユーザー体験を高めることだ。ワンシーズンだけ来て別れを告げるのではなく、5〜10年と着てもらえるタイムレスな商品を生み出すことを目指している。
ユーザーテストを繰り返してプロトタイプを改良していく同社の物作りは、洋服というより、自動車やデバイスメーカーなどのそれに近いと言える。ユースケースに応じて、エンジンやタイヤは同じものを用いながら、ボディだけ変えて異なる車を製造する。Ministry of Supplyの洋服も、独自開発するパフォーマンス素材や技術をベースに用いながら、それが複数ラインに活かされている。
3Dプリンティングで編む靴下
Ministry of Supplyの立ち上げを振り返って、最も困難だったのは、ビジョンを共有し、同時に技術力に長けたパートナー探しだった。現在、製造はアジアにある複数のパートナー企業や工場で行われている。例えば、3DやAviator 2 のラインは、日本の東レ・テキスタイルの協力を得て製造されている。
「Ministry of Supplyでは、常に研究、洗練されたデザイン、パフォーマンスにある境界線を縮めることに取り組んでいます。東レが掲げる”Innovation by Chemistry”というミッションには、僕らの人間中心設計に基づいた洋服作りに共通するものがあります。非常に心強いパートナーです。」
私たちは、とある形に一度慣れ親しんでしまうと、そこに不便があろうとも「なぜ?」と問うことを忘れてしまう。でも、疑われない「当たり前」が存在するところにこそ、変化の余地がある。そして頻繁に、業界を揺るがすような革命的変化はアウトサイダーによって引き起こされる。 MITのエンジニアリング頭脳が集結したMinistry of Supplyが、それを証明してくれるはずだ。