20億ドル評価のInstacart、賃金カットは苦戦の印?

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<ピックアップ> Instacart, a Startup Worth $2 Billion, Slashes Pay of Some of Its Lowest-Paid Workers

スマホシフトとオンデマンド経済の文脈で脚光を浴びた宅配サービス「Instacart」が苦戦してるっぽい情報が出てました。Re/codeが伝えるところによると、ちょっと普通じゃない範囲で賃金カットが発生しているみたいなのです。

その前におさらいですが、InstacartはAmazonのような配送センターや、クロネコヤマトのような配達流通網を持っているわけではなく、ショッパーと言われるお買い物してくれる個人と契約して、スマホアプリから生鮮食品などを注文、お家まで届けてくれるというサービスです。

Amazonの「AmazonFresh」やGoogleの「Google Shopping Express」、国内では各スーパーが実施している生鮮食品デリバリなどが類似ですが、やはり個人と契約してオンデマンドに配達リソースをコントロールしているところが大手との差別化ポイントですかね。

ビジネスモデルは利用者から貰う配達費(メンバーシップによる固定もあり)で、それに対するショッパーの報酬は取引あたりの報酬(固定・変動)に加えてオーダーしたユーザーのチップがあたります。

このショッパーや配達者へのフィーが全体的に低下しているという状況が発生しているようで、Re/codeは丁寧に各地域の状況を調べてるんですが、あるケースで低いランクの労働者で4割近い賃金カットが発生した事例もあるそうです。

Wall Street Journal の当該記事を読むと、Instacartは昨年12月に配達費を3.99ドルから5.99ドルに値上げ、無制限の配達についても、99ドルから149ドルに値上げを実施しているということですから、需給に対する料金設定が難しいんでしょうね。

オンデマンド経済というのは、言い換えれば個人リソースの最適化をインターネットで実現する活動です。スマートフォンシフトによって個々人のニーズとリソースの「空き」をマッチングすることで、これまでになかった取引のボリュームを生み出すことが可能になります。

一方でその膨大な取引の状況をある程度標準化しながら、料金設定をしなければならないので、わかりにくくなる傾向もあります。例えばクラウドソーシングなどは、その最たる例かもしれません。

シンプルでなければユーザー体験が損なわれる一方で、多種多様な取引を扱わなければならない、そういう二律背反の状況をどのように解決していくのか。

アンドリーセン・ホロウィッツなどの著名投資家からバックアップを受けた20億ドル評価企業の次の展開が気になるところです。

via Re/code

 

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