
ファッションに敏感な人が溢れるニューヨークを拠点とする「Material Wrld」(マテリアル・ワールド)。ラグジュアリーファッションのライフサイクルを伸ばすというミッションを掲げ、2012年に創業しました。イベントごと、シーズンごとに女性がクローゼットを「更新」しやすいようにと、ラグジュアリー・ファッションに特化した二次流通サービスを展開しています。
そんなMaterial Wrldが、シリーズBで総額900万ドルの資金調達を実施したことを発表しました。ファッション通販「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイを筆頭に、既存投資家であるニッセイ・キャピタルも出資しています。これで、Material Wrldの累計調達額は、1,300万ドルになりました。

同社が、2015年10月に開始したのが「Material Wrld Fashion Trade-In Card」です。ラグジュアリーショッパーを対象としたプリペイド式のデビットカードで、Discover Cardのネットワークを使って提供されています。
Material Wrldが買い取った洋服・ハンドバック・シューズの代金をこのカードで受け取ると、それを使って、オンラインとリアル店舗を含む700店以上のお店で買い物ができます。利用可能なお店には、Bloomingdale’s、Nordstrom、Intermix、Steven Alanなどが含まれます。
このカードを利用したユーザーは、カードで受け取った金額の平均2.5倍分の買い物をしています。百貨店にとってもメリットのあるウィン・ウィンの仕組みに、百貨店からの評判も上々です。今後は、ファッション業界内におけるデビットカードの認知度向上に取り組んでいくとのこと。
また同社は、新たなプラットフォームの開始に向けて動いています。共同創業者である矢野莉恵さんと Jie Zhengさんは以下のようにコメントしています。
「今後数カ月間で、アメリカで新たなオンラインプラットフォームをリリースします。ユーザーは、ラグジュアリーブランドの持ち物を買取に出したり、ブランドの新作を購入したり、その他の「クロゼット」からセカンドハンドアイテムを購入したりを、ワンストップで行うことができます。」
Material Wrldへの出資は、スタートトゥデイにとって初の北米市場への出資です。資金面の協力にとどまらず、スタートトゥデイのセカンドハンド事業「ZOZOUSED」のノウハウ共有、また逆にMaterial Wrldが持つブランドイメージやネットワークを活かして、グローバル展開におけるクロスボーダーのシナジーを図っていくとのことです。
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