チャットツール「Typetalk」有料版をリリースしたヌーラボが目指すプロジェクト管理のこれから

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typetalk

プロジェクト管理ツールのBacklogやコラボレーションツールのCacooなど、仕事における効率さやコラボレーションをサポートしてきたヌーラボ。また、ヌーラボアカウントをもとにサービス間の連携やセキュリティ強化など、エンタープライズに特化したサービスを提供してきた。

そんなヌーラボが2014年2月にリリースしたサービスとしてチャットツールの「Typetalk」がある。昨今ではSlackを筆頭に、日本ではチャットワークやサイボウズLiveなど、グルーブ間のコミュニケーションやタスク管理、ファイル共有が行えるサービスがある。

「Typetalkは、チャット上での雑談のなかから、プロジェクトに必要なコメントだけを選択し、まとめる機能がある。そのまとめを参照することで、フローで流れる情報がストックされ、開発やプロダクトのヒントとなるやりとりを漏らすこともなくなる」そう話すのは、ヌーラボの吉澤毅氏だ。Typetalkは、2009年にヌーラボに入社した吉澤氏が、当時Skypeを通じてチャットを行い、そこからBacklogを通じてプロジェクト管理をするといったワークフローを改善したいと考え、社内で立ち上げたプロジェクトから生まれたサービスだ。

これまで無料版としてリリースしていたTypetalk。ユーザ数も1.2万人ほどで、アクティブ率も20%以上と高いという。そんなTypetalkが、本日から有料プランがリリースした

有料プランによってヌーラボアカウントの組織機能を利用して管理することができるようになった。グルーブをヌーラボアカウントで一元管理することで、管理者の負担も減少する。また、セキュリティ機能など組織における利用に特化している。

「Typetalkの強みは、サービス連携の強化がある。これまでヌーラボが提供してきたCacoo for Business はすでに対応済みで、Backlog も対応していく。設計やプロジェクト管理を行うことができる」と吉澤氏は話すように、ヌーラボアカウントを通じて既存のBacklogやCacooとの連携が今後強化されていく。

これまでの無料プランではTypetalkを利用する人数やファイル制限、5つまでのサービス連携、過去1万メッセージまでの制限があったが、有料プランは利用人数に応じたストレージサイズが割り当てられ、すべての有料プランでサービス連携、メッセージの検索は無制限となる。

有料プランはTypetalkとして独立しているため、CacooやBacklogそれぞれの有料プランに加入しなければいけないが、今後はヌーラボサービス全体のパッケージプランなども予定しているという。

「Backlog、Cacoo、Typetalkという3つがヌーラボから生まれた。この3つを軸に拡充していき、今後はビデオチャットサービスを組み込んだり、外部連携を強化したりしながら、プロジェクト管理ツールとしてのきめ細やかなサービスを提供していきたい」(代表取締役橋本氏)

「働くを楽しく」するためのサービスを提供しようとしているヌーラボ。主軸となるサービスの開発強化していくためにも、資金調達も視野に現在事業を展開しているという。昨今の「新しい働き方」が提唱されている時代において、働き方を支えるための情報共有やプロジェクト管理、コミュニケーションサービスが求められる。柔軟で効率性の高い働き方を実現するためのインフラを目指すヌーラボが、着実に成長を目指しながら次なる一手に向かって展開をしようとしている。

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