1分で提出可能なレベルのレポートが作成できるーーナイルが開発するSEOレポーティングツール「Refract」が正式リリース

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refract

アプリ情報サイト「Appliv(アプリヴ)」の運営を行うナイルが、本日3⽉30⽇よりSEOレポーティングツール「Refract(リフラクト)」の提供を開始した。

ナイルはSEOの実務を担当する人の業務効率化をサポートするため、 2014年に「Refract」β版をリリース。無償でサービスを提供しながら開発を続け、約2年を経て有償提供を開始するに至った。

SEOに関するツールは複数存在しているが、「Refract」はどういったところが特徴なのだろうか。

SEO担当者がチェックするのに必要な機能のみ

Nyle_Refractイメージ_ダッシュボード_20160330

「Refract」は、検索結果のランキング分布を元に、サイトの露出度を独⾃の指標で集計。露出の度合いを直感的に把握できるよう、グラフィックを用いて表現する。

キーワードは最⼤10,000個まで登録可能。競合サイトのランキング推移⽐較も⾃動で集計し、 Googleアナリティクスと連携したアクセス解析も可能だ。

Nyle_Refractイメージ_ランキング分布_20160330

こうした機能は、同社でSEOコンサルティング事業やAppliv事業を担当してきたナイル取締役の土居健太郎氏が「使いたいものをシンプルにまとめたツール」だと語る。

「Refract」では、テンプレート単位で数字がチェックできたり、最近増えた流入元をまとめてチェックできたりと、SEO対策をするのに必要な情報をまとめられている。

土居氏「SEOに関するツールは込み入ったものが多い。全体を把握するには、これくらいでいいと考えています」

データをまとめているだけではなく、改善する必要があるのはどこかを示してくれる機能も用意されている。

Nyle_Refractイメージ_改善提案ページ_20160330

完成度の高いレポートをワンクリックで作成

「Refract」の特徴は、機能をシンプルにしているだけではない。土居氏は「『Refract』のことはSEOレポーティングツールと呼んでいます」と語る。

順位データやアクセス解析、過去対⽐レポートなど、SEOに関するレポートをワンクリックで、1分ほどで作成可能となっている。作成されるレポートは、そのまま資料としてすぐに活⽤できるレベルだという。

「Refract」で出力されたレポート
「Refract」で出力されたレポート

SEOコンサルティングの事業も提供しているナイルのコンサルタントたちや、「Refract」β版の利用者からも好評だということから、作成されるレポートの完成度の高さが伺える。

「Refract」有償化までの道のり

「Refract」はβ版のリリースから、有償版の提供開始まで約2年の歳月を要した。開発を担当していたナイル開発室のエンジニア 西村一馬氏は、試行錯誤を繰り返しながら、「Refract」が実用レベルになるように開発を続けてきた。

西村氏「集計作業の動作を軽くするのに、仕組みを作り変えたり、パフォーマンスの改善を続けて、ようやく実用的なレベルになりました。現在は、月間1億くらいのPVは問題なく集計できるようになっているので、世の中のほとんどのサイトは問題なく利用できると思います」

と西村氏は開発の苦労と、プロダクトへの手応えを語った。有償版での提供を開始した「Refract」はまだ完成形ではなく、今後もシンプルな根幹の部分は変えずに、様々な機能を提供予定だという。

土居氏「たとえば、現在の「Refract」は、グループ単位やテンプレート単位での改修が必要となるコマースなどに合うように作られています。コンテンツ単位で勝負しているメディア等にフィットするようにカスタマイズしていきたいと考えています」

その他、ランキング変動、トラフィックの変化、サイト改善提案などをメール通知してくれるアラート機能やサジェスト機能も準備されており、今後精度を高めていくそうだ。

「Refract」有償版のライトプランは2万円から利用可能。これは他のツールと比較すると、かなり安価だと言える。登録キーワード数や登録サイト数の多さに応じて、スタンダード、アドバンスドと上位のプランが用意されている。

将来は海外展開も視野に

「Refract」はこれまでβ版でありながら、グリーの100%子会社であるセカイエやリミアが利用するなど、多くのユーザに使われてきた。

土居氏「サービスはすべて有償化しますが、既存のアカウントもいくらかは残ってくれると考えています。ポテンシャルとしては、数千アカウントほどまで成長すると見込んでいます。1年目は300アカウントほどの獲得を目指しています」

国内でユーザを獲得した後は、海外マーケットも狙っているという。ナイルは2015年から「Appliv」の海外展開も本格化している。まずは足元を固めるとのことだが、同社の海外展開にも期待したい。

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