昨年に続くこと2回目となる SLUSH ASIA が5月13日〜14日に開催される。主催者発表で昨年3,000人を集めたこのスタートアップ・カンファレンスは、今年会場を幕張メッセに移し、その内容や人数規模ともにさらなる成長を見せるようだ。SLUSH ASIA のコアコンテンツの一つであるスタートアップピッチには日本を含む世界20カ国から約100チームが応募、うちノミネートに残った60社の顔ぶれが2…
昨年に続くこと2回目となる SLUSH ASIA が5月13日〜14日に開催される。主催者発表で昨年3,000人を集めたこのスタートアップ・カンファレンスは、今年会場を幕張メッセに移し、その内容や人数規模ともにさらなる成長を見せるようだ。SLUSH ASIA のコアコンテンツの一つであるスタートアップピッチには日本を含む世界20カ国から約100チームが応募、うちノミネートに残った60社の顔ぶれが28日発表された。65%が日本国内から、残りの35%が海外からのスタートアップだ。
今年の SLUSH ASIA の見どころについて、運営チームで〝Startup Operations〟を統括する Niya Sherif 氏と、テクノロジー全般を統括する柴田直人氏に話を聞いた。
SLUSH ASIA で Startup Operations を担当する Niya Sherif 氏(右)と Natsumi Saito 氏(左)。
近年、海外から日本にやってくるスタートアップが増えているが、彼らが日本やアジアへの市場進出を図る上でも SLUSH ASIA を便利なプラットフォームにしたいそうだ。多くの海外のスタートアップを知る Sherif 氏から見れば、日本のスタートアップが持つ品質やプロダクトに対するパッションは世界でも群を抜いていて、〝ベータ版が日常茶飯事〟の業界にもかかわらず、「品質がまだ十分じゃないから公開できない」という日本のスタートアップの品質追求ぶりに常々驚くそうだ。これは日本のスタートアップの強みでもあり、海外のスタートアップが、日本のスタートアップや人材と付き合う上では、大きなメリットになり得る。
特にアジアでは、ビジネスにおいて人間関係が優先される傾向がある。それゆえ、投資家と起業家をつなぎ、スタートアップハブをつないでいくことが SLUSH ASIA の大きなテーマだ。スタートアップの多くが徒歩圏内や地下鉄で数駅程度の距離に集積している東京は例外的な存在だ。世界的には、多くのスタートアップハブは分散して存在しており、果たして、年に一度開催するイベントだけで、果たして、彼らを互いに〝つなぎ続ける〟ことができるのだろうか。
その点については、今後もっと多くの活動をやっていこうと思っている。年間を通して開催する Slush Cafe (写真下)もその活動の一部で、アジアにある他のスタートアップ・コミュニティとも連携を図っていく。これまでにも、ワークショップやピクニックなどもやってきた。SLUSH ASIA はそれ単体のイベントというより、そういうムーブメントの一部になっていくだろうと思う。(Niya Sherif 氏)
500 Startups Japan のマネージングパートナー 澤山陽平氏(右側奥)を招いて開かれた Slush Cafe。SLUSH ASIA CEO の Antti Sonninen 氏(右側手前)が司会を務めた。
投資家と起業家をマッチングするアプリ
今年の SLUSH ASIA を特徴づけるもう一つの要素がマッチングアプリだ。起業家と投資家の出会いが SLUSH ASIA の大きなテーマだが、たった2日間でそれを効率的に行うのは難しい。そこでイベント開催当日より前にアプリで互いの情報を共有しておき、事前にアポイントメントやミートアップのスケジュール調整ができるアプリを今年から導入する。もともとはヘルシンキで開催される SLUSH 本家で使われていたアプリをもとにしており、今回、SLUSH ASIA での利用にあたり、同イベントのテクニカル部門を統括する柴田直人氏らが、日本語対応を含むローカリゼーションを実施している。
SLUSH ASIA では、イベント当日のアジェンダや催し物を紹介するモバイルを別途準備しているが、このマッチングアプリはウェブベースで提供され、イベント当日までにアポイントメントにつなげることが大きな狙いだ。
また、柴田氏が担当する SLUSH ASIA 周辺のイベントとして、こちらもヘルシンキ本家に習ってのプログラム構成となるが、200人以上の起業家や開発者を集めるハッカソンイベント「JUNCTION ASIA」も見逃すことができないだろう。日本航空 / ソフトバンクグループ/ インテル+レノボ+NEC の3つのトラックが用意されており、各トラックの優勝者には、SLUSH ASIA での登壇機会も提供される予定だ。JUNCTION ASIA については5月2日まで参加を受け付けているので、関心のある人は今すぐここからエントリしてほしい。
今回、受賞理由となった作品は、ReFUEL4 がアメリカのゲーム会社 Glu Mobile から依頼を受けて、同社のカジュアルゲーム Cooking Dash のプロモーション向けに作成した Facebook 動画広告だ。Allied Asia Pacific 代表 瀧口和宏氏によれば、Facebook 上でのコンテンツの動画化が進む中で、Facebook 広告の動画化も増えているのだという。
ReFUEL4 では、広告主から広告の出した結果に基づいて料金をもらう(pay for performance)、という点を非常に高く評価してもらっている。一連のキャンペーンの中で使った広告を一つ一つ要素分解し、どのような広告がどのような層の顧客にマッチしたのか、それらの履歴データをもとに機械学習し、最適なクリエイティブを顧客にレコメンドするようにしている。(中略)
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