社名やサービス名をつける時に気をつけたい4つのポイント

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Image Credit : The Yahoo! Billboard, San Francisco / schill on Flickr

<ピックアップ> 4 mistakes to avoid when picking your business name

2009年頃から本格的にスタートアップの取材をしているので、もうかれこれ6、7年ぐらいになるでしょうか。本当に数多くのサービスのお話を聞いてまいりました。当然それぞれサービス名や社名があるわけで、その成り立ちなんかもお聞きすると興味深いものも多々あります。

ではこの名称、どのようにつけるべきか悩んでる方も多いんじゃないでしょうか。私たちも以前使っていたStartup Datingという名称が中国からアクセスできない(出会い系サイトと認定されたようです)ことから現在の「THE BRIDGE」に変更した経緯があります。

変更するのには結構な労力がかかりますから、できればうまくつけたいところです。ということでこのTHE NEXT WEBの記事を参考に考えるべきポイントを整理してみましょう。

グローバル展開を無視したつけ方はやめたほうがいい

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スカンジナビアのスタートアップ「Pickit」は当初、「PicHit」だったそうですが、「ch」の綴りがあるために発音が難しく、名称を変更したのだとか。特にTo Cをターゲットにしたノンバーバル系のサービス(写真アプリとかカジュアルゲームなど)はユーザーを日本国内だけで獲得してスケールさせることは難しく、この辺りは最初から意識したほうがいいポイントですね。

逆にローカルはローカルで、グローバルはグローバルと割り切ってる場合はあまり気にしなくてよい点です。

読めないようなスペルはダメ

この点については過去にもTHE BRIDGEではこういう記事を掲載していました。2013年の記事なので古いですが、普遍的な内容です。

その綴りで大丈夫? 日本のスタートアップのネーミングは世界で通用するか

で、難しいのは覚えてしまえばそんなもの、という例も多くある点です。例えば会計サービスのfreeeは私も当初、何度もこの「e」の数を間違えていました。(過去記事で探せば綴り間違いあるかもしれません)。けど、結果的にはサービスの成長と共に覚えちゃうんですよね。初期の説明コストはかかりますが、そこを乗り越えれば、という事例です。

顧客を混乱させるような名称は避けよう

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ここも大変難しいポイントです。

個人的に出会う名称は大きく二つあって、例えばミクシィやメルカリのように名称がユニークで、ぱっとサービスそのものがすぐには分からないけど結果的に大きくなってブランドが構築されるもの、CAMPFIREやWantedlyのように言葉のイメージとやってるサービスが合致してるので比較的想像しやすいものがあるんですね。

前者は結構チャレンジングで、サービスが有名にならなければいつまでたっても説明コストが大きく「で、それなんだっけ?」「綴りをもう一度教えてもらえますか?」「なんでそんな名称にしたんですか?」という会話が延々と繰り広げられることになり苦痛です。

逆に認知さえ拡大すればワードはユニークですからドメインやSEOも一人勝ちで他の追随を許しません。

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後者の方がまあ、多くの方々はこちらを選択されるのですが、当然競合することが増えてきます。CAMPFIREなんかはカタカナで検索すれば、火に当たってみんなで楽しむキャンプファイアーがちらちら出てきますし、私たちTHE BRIDGEも同名の超有名海外ドラマと無駄な戦いをしなければなりません。(間違う方はそもそもそ対象顧客ではないですが)

判断基準のひとつとして、ビジネス向けは分りやすい方がよい、というのもあります。

相対的に露出機会もコンシューマー向けより少なく、結果的に説明コスト払うぐらいだったら分りやすいもの、イメージしやすいものにして、キーワードで競合するところと別の次元で戦った方が効率的だからです。

「変な名前ですね(笑」っていって覚えてもらう方法もありますが、非常にリスキーです。

.COMにこだわらない

ドメイン問題はもう最近あまりこだわる人も少なくなってきたように思います。ただ、これについては一点だけ、ドメインはそもそも所有している組織などがある、ということだけ覚えておいた方がいいです。

過去、インスタントコマースのBASEがこのドメイン問題で数日落ちたことがありました。

ドメイン失効に立ち上げ時の失敗ーー国内の次世代を担うスタートアップ経営者が語る「失敗と課題」1/2 #bdash

原因はドメインの.In(インド)に関係するもので、当時としてはあまり有名ではなかったインドドメインがレジストラ契約の問題か何かでうまく切り替わらず、結果的に利用できない状態になってしまったのですね。大変変わったケースではありましたが、変わったドメインを取得する場合はそれがどこの管理なのか、理解しておくといいと思います。

via The Next Web

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