韓国政府が、全費用負担で世界のスタートアップ40社を招く3ヶ月間のアクセラレータ・プログラムを展開へ

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パンギョに今年3月にオープンした Startup Campus 全景(画像提供:Born2Global)

韓国政府の未来創造科学部(미래창조과학부)と情報通信産業振興院(정보통신산업진흥원)は12日、2013年から開始されたアクセラレータ・プログラム「K-Startup Grand Challenge」について、今秋開催分から世界の卓越したスタートアップ40社を招聘募集すると発表した。3ヶ月間にわって行われるこのプログラムでは、参加スタートアップの韓国での生活費として毎月4,100ドル、チーム内3人までの出発国〜ソウル間の往復航空券が支給される。会場となるのは、ソウル・カンナム(江南/강남)から地下鉄で15分ほどの、有名テック企業やスタートアップが集まるパンギョ・テクノバレー(판교테크노밸리)内に、今年3月にオープンしたばかりの Startup Campus。参加スタートアップには、オフィススペースに加え、大企業とのコラボレーションやハードウェア・プロトタイピングの設備なども提供する。

このプログラムには、ドイツの Fraunhofer やイギリスの Catapult Centre関連記事)をモデルに、韓国政府が全国に設置したと言われる創造経済イノベーションセンター(CCEI/창조경제혁신센터)が積極的に関与している。各イノベーションセンターの地域センターには、活動中心となるスポンサー企業が設定されており、例えば、パンギョ(板橋/판교)のセンターはテーマを創造経済にフォーカスしていて、NAVER らがスポンサーに設定されている。

このほかにも、サムスン、ヒュンダイ(起業家支援の NPO アサンナヌム財団=아산나눔재단を運営)、SKテレコム、LG、ロッテ(先ごろ、ソウル市内にアクセラレータを開設)、ハンファグループ(ソウルや東京などで、アクセラレータ DreamPlus を運営)などの大企業が協賛しており、スタートアップに支給される費用の多くは、これらの協賛金から賄われる予定だ。なお、プログラムの運営には、SparkLabsDEV KoreaShiftActnerLab の、4つの韓国のスタートアップ・アクセラレータが協力する。

「K-Startup Grand Challenge」への応募エントリの締切は6月14日。応募で選ばれた160社は、8月にオンラインまたは世界各都市で開かれるピッチ審査を受けて、80社にまで絞り込まれる。さらにそこから選ばれた40社が、韓国でのアクセラレータ・プログラムに招聘される予定だ。12月上旬にはデモデイが開催され、上位20社には3.3万ドル、さらに上位4社には6,000〜10万ドルの出資金がアクセラレータや外部投資家から提供されることとなっている。

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