インドのモバイル決済大手Paytm、UberやAlipay(支付宝)と提携——世界400都市で支払可能に

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これまで、インドの Uber ユーザがインド国外で配車サービスを利用するにはクレジットカードを登録しておくことが必要であった。

しかし、インドのインターネットユーザのほとんどはクレジットカードを保有していないのが現状だ。同国は3億5,000万人以上のインターネットユーザを擁しているが、クレジットカード所有者はほんの2,100万人に過ぎない。

だが今回 Paytm が Uber と提携したことにより、Paytm ウォレットのユーザは Uber が展開している400以上の都市において、Uber タクシーを利用する際にオンラインウォレットで支払うことができるようになる。

毎月800万商品を出荷するインド最大のオンライン小売 Flipkart 以外では、Paytm は現在同国最大級のデジタル決済プラットフォームである。

比較すると、Paytm は1日に200万件の決済を取り扱っており、そのほとんどはオンラインでの残高チャージだ。

Paytm の CEO で設立者の Vijay Shekhar Sharma 氏はTech in Asia に対し次のように語っている。

弊社は、年に一度、1日の決済数が10億件に達することを来年の目標にしています。
また弊社は最も安価なオンラインウォレット決済システムを目指しており、決済手数料無料を最終目的としています。

Paytm の提携は、Uber と Alipay の大規模提携の一環でもある。Alibaba グループは、Paytm に対して主要な戦略的投資を行っている。

Uber のアジアパシフィックビジネス統括の Eric Alexander 氏はこう語る。

この提携は、Uber ユーザに全世界でより快適な体験をもたらすことを目標としています。
今回の統合によって、アメリカを含む68の国と地域で利用が可能になります。

Paytm は同社ユーザの決済手数料無料の実現にも取り組んでいる。

もしそうなれば彼らは何でマネタイズする計画なのだろうか?Paytm はオンラインでの残高チャージで同社オンライン小売マーケットプレイスにユーザを引き込むことを狙っている。このマーケットプレイスにはカトラリーからアパレル、電化製品といった広範囲の商品が販売されている。

また、昨年インド政府に認可された決済バンキングライセンスにより、保険や銀行業といった新たな特定市場向けの金融サービスの展開も目指しているという。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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