ビッグデータ解析関連のサービスを提供するユーザーローカルは5月10日、チャットボット開発に必要な人工知能プラットフォーム「人工知能ボットAPI」を公開した。LINE、Facebook Messengerボット、Twitterボット、Slackに対応しており、このAPIを使うことで自動返信機能を容易に実装することができる。同社はこのAPIを開発者向けに先着3000名まで無料で提供する。
ユーザローカル代表取締役の伊藤将雄氏にサービス開発の背景について聞いたところこのように答えてくれた。
「チャットボットのシステムを開発したのは、これまでソーシャルメディア分析ツールのために開発した自然言語処理のシステムが活用できると考えたためです。たとえば、ネガポジ判定、文章中の特徴語やテーマを抽出、ツイート内容からユーザーの性別・年代・興味を推定する、といったシステムを作っており、これらをチャットボットで使うと面白いものが作れそうだ、と考えています」。
このAPIはユーザーからメッセージデータを受け取ると、「形態素解析(=分かち書き。文章を単語に分割すること・同社リリースより)」を実行し、内容に合わせた返信内容を人工知能で自動生成する仕組みとなっている。また、ユーザーローカルでは各種ソーシャルメディアの過去ログを機械学習させているため、自然言語による高度な会話が実現できるとしている。
提供される機能は次の3つとなる。
- 全自動会話エンジン:自然言語による返答
- キャラクター会話API:キャラクター変換をかけた会話
- 氏名自動識別API:氏名を元に性別判断など姓名を切り分け
これらのAPIライブラリはSNSのチャットボット開発に利用できるだけでなく、オンラインゲームやロボット開発などにも転用できるそうだ。
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