IVPが3号ファンドで台湾政府系ファンドらから2,500万ドルを調達——ファンド規模は7,500万ドルに

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日本・中国・台湾などのアーリーステージ・スタートアップを中心に出資するベンチャーキャピタル Infinity Venture Partners(IVP)は28日、「Infinity e.ventures Asia III, L.P.(3号ファンド)」が資金調達し、ファンド規模が7,500万ドルに達したことを発表した。2014年11月に3,200万ドル規模で始まった同ファンドは、開始当初の約2倍強の規模に達しており、調達のクローズを予定している2016年後半までに1億ドル規模を目指す。なお、1号ファンド〜3号ファンドの通算の評価額については、調達額の約3倍のパフォーマンスで運用されていることも明らかにされた。

3号ファンドの LP(Limited Partner)はリクルートホールディングス、大和証券グループ本社、サミーネットワークス、ORSO、ミクシィ、ユナイテッドなどの企業の他に、日本内外のネットやモバイル関連企業の経営者個人が中心。今回のフェーズで IVP は新たに2,500万ドルを調達しているが、THE BRIDGE の取材に対し、そのうちの2,000万ドルについては、台湾の政府系ファンドである行政院国家発展基金 NDF(National Development Fund, Executive Yuan、またの名を連合国発基金)から調達したことを明らかにした。

NDF はこれまでに、500 Startups、台湾のアクセラレータである AppWorks(之初創投)360ipIndustry Technology Investment Corporation(台湾創新工業技術移転)などにも出資しており、主に台湾スタートアップの海外進出支援を意図している。

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IVP は、日本市場への進出を成功させた PinkoiKKBox を筆頭に台湾スタートアップのグローバル展開支援に積極的だ。また、IVP は中国国内3箇所——北新橋(北京)・三里屯(北京)・深圳——にインキュベーション・スペースの TechTemple(科技寺)を備えており、台湾スタートアップが頻繁にターゲットとする中国市場への進出においても、有利であるとの判断がなされた可能性がある。

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