今年で3回目を迎える東京都の起業家育成プログラム「TOKYO STARTUP GATEWAY 2016」が始動

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


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6月上旬に行われた、Tokyo Startup Gateway 募集説明会の様子

Tokyo Startup Gateway は、東京で起業しようとする15歳から39歳の人たちのための、スタートアップ支援プログラムで、東京都によって提供されている。事務局は、東京のスタートアップハブである渋谷区に拠点を置く NPO である ETIC.(Entrepreneurial Training for Innovation Community)によって運営されている。ETIC. はその名のごとく、新しい企業を立ち上げ成長させたい若い人々にトレーニングを提供する組織だ。

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さらに、この NPO は Mistletoe の孫泰蔵氏とともに、純民間の CSR(企業の社会的責任)型トレーニングプロジェクト「SUSANOO」を展開している。SUSANOO はその第4期募集を終了し、ソーシャルビジネスに特化したブートキャンプを提供している。ETIC. は、新卒生や大学生に「DRIVE」というプログラムを通じてインターンシップの機会を提供しており、次世代の起業家を育成する「MAKERS UNIVERSITY」や、震災にあった東北地方向けの起業支援を手がけている。

Tokyo Startup Gateway に話を戻すと、この公的支援は、営々・非営利を問わず、起業前のスタートアップしたい人々に対し、アイデアコンテストに参加する機会を提供することで支援する(応募者の国籍は問わないが、日本語が流暢で400字でビジネスプランを提出する必要がある)。今年の募集は6月12日に締め切られた。

このコンテストでは選考を通過した人々に対し、メンタリング、スタートアップ設立の計画への助言、金銭的な支援を提供する。しかし、2016年11月の最終選考に残らず、2017年度中に起業しない場合でも、応募者はビジネス活動を前進させる上で、ここから生まれる人的ネットワークを KPI のリソースとして活用することができる。

このコンテストは、若い起業家がもたらす多くの新しい挑戦を生み出しており(ちなみに4月1日の時点で39歳であれば、その年は応募が可能)、これまでに世界初の台風による発電システムの実現を目指したり、空飛ぶクルマを研究開発したりする応募者もいた。しかし、このコンテストでさらに興味深いのは、応募者の約3分の1が女性であり、多くの女性起業家を生み出していることだ。まさに、このプログラムのテーマである「Change the Color of the World」が、東京のイノベーション・エコシステムを形成する原動力となっているといえよう。

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